FrontWingさん作「グリザイアの楽園 -LE EDEN DE LA GRISAIA-」の感想になります。
「グリザイアの迷宮」の続編ですね。
※ネタバレ全開ですのでご注意ください。
シナリオの感想
ブランエールの種
雄二奪還に向けて着々と準備を進めていくヒロインたち。
彼女たちが活躍する作戦のシーンが一番面白かったです。
確実に狙撃を決める蒔菜、煙幕を張って駆け付ける幸、天才的なドライビングテクニックを披露する天音。
ヒロインたちの個性と長所が最大限に活かされたシーンでしたね。最高の盛り上がりを見せてくれました!
ヘリを撃墜しに現れたミリーもかっこよかったですね~。
こうなんといいますか、「そう、これが見たかったんだよ!!」と心の中で思わず叫びましたよね。
こちらの求めている展開をしっかり描いてくれたので、この辺りは本当に大満足でした。
苦労して雄二を取り戻した一行ですが、雄二はオスロと決着をつけにいきます。
このシーンはちょっと盛り上がりに欠けたかなーと。
オスロの前に雄二のコピー?であるテュポーンと戦闘するわけなんですけど、ぶっちゃけこれ要らなかった気がします。
普通にバトルするのならまだしもお互いドーピングしまくりで、もうなんでもありの様相を呈していましたね。
攻撃の動作が見えないとか意味がわからないですし、大口径の銃で脇腹ぶち抜かれて立っていられるのもおかしい。
無駄にインフレしたバトルって感じで、このシーンはあまり面白くなかったです。
あと挿入歌のタイミングはここではないでしょう。これもちょっと違和感がありましたね。
そしてオスロとの決着。
ここあっさり終わりすぎじゃないですか?
あれだけラスボスとして描かれ続けていて、雄二の宿敵、物語においての悪役であるはずなのに、
あまりにもあっさりと殺されてしまう。これには心底がっかりでした。
まあ雄二が強すぎただけなのかもしれないですけど、そこは雄二を鍛え上げた人間としてもうすこし善戦してほしかったですよ。
オスロを殺したあとに出てくる本物のオスロ。
今まで喋っていたオスロは偽物で、目の前の爺が「戦争管理人」たる本物のヒース・オスロ、らしいです。
ぶっちゃけ意味がわからない。この爺の存在を示唆する伏線等も特に無かった気がするのでポっと出感が半端ない。
戦争をコントロールするとか急にマクロな話をされても困るというか。ここはほんとよくわかりませんでした。
タルタロスが爆発して雄二は死んだかと思われたが・・・。
ヒロイン達が暮らすグリザイア島でのほほんと生きておりました。
まあこれは良かったと思います。雄二が死んでしまうのは寝覚めが悪いですからね。
「グリザイア」ってどういう意味なんだ? とずっと疑問に思っていたわけですが、
最後の最後でタイトル回収してくれて良かったです。すっきりしました。
造語だったり思わせぶりなタイトルのゲームはきちんとタイトル回収してくれないともやもやするんですよねw
あと風見一姫ですけど、やはり生きていましたね。
タナトスシステムとして生きているって聞いたときは「なんか違うこんなはずでは・・・」とちょっと不安になりましたが、
後半で身体が残っていることがわかって安心しました。
天音との再会シーンが印象的でした。「待ち望んでいたシーンがようやく・・・!」って感じで。思わず涙が出そうになりましたね。
これで「ブランエールの種」は終わりですね。
雄二奪還作戦が最高の盛り上がりを見せてくれました! ここが個人的クライマックスだったかと思います。
後半に関してはやや尻すぼみな印象を受けるものの、基本的には良くできたシナリオでした。非常に面白かったです!
もっと色々と語りたいですけど、内容が濃すぎるために全部書くと膨大になりそうなのでこの辺りにしておきます。
残すは楽園プロローグ、楽園アフター、デイブ教授ですね。
まずは楽園プロローグからやっていきたいと思います。
楽園プロローグ
意外としっかり描かれていて驚きました。良い意味で裏切られた感じですね。
天音とマキナが抱き合うシーンとみちると幸が向き合うシーンにやられましたね。
あとお風呂のCGですけど、一人ずつ増えていくのはとても良かった。ああいうの超好きです。
果実で構築されていたヒロインたちの人間関係がどういう風にできあがっていったのか。
雄二が来る手前まで非常に丁寧に描かれていましたね。
由美子が最初なのはわかっていましたけど、次が天音だったんですねー。
以降はみちる、マキナ、幸の順でやってきたと。
これ天音の後にマキナきて良かったですね。
最初にマキナきていたら由美子には荷が重すぎるだろうなと・・・w
それにしてもあの終わり方はちょっとずるい。
もう一回果実やりたくなりましたよw
細かな伏線にも気付けるようになったので、再プレイするのもありかもしれませんね。
楽園アフター
風見ハーレムの行く末がどうなるのか気になっていましたが、あのオチは笑いました。
こういうところでもみちるはオチ担当なんだなとw まあ良い落とし所だったんじゃないかと思いますね。
怒涛のHシーンにはさすがに胸やけしました・・・w
デイブ教授の抜きまくりCh.
そしてまたエロシーン(
ギャレット教官のやつが面白かった。掛け合いが秀逸。
色気もムードも何もないですけどね!
あとデイブ教授の豆知識の種類が多くて、回収に苦労しました。
普通にプレイしてると、あれ全部は埋まらないですよ・・・w
総評
グリザイアシリーズ三部作のラスト、物語の締めを飾る本作。
本編の『ブランエールの種』がめちゃくちゃ面白かったです。
雄二奪還作戦の場面が本当に激熱で、寝る間も惜しんでプレイしてしまいました。
メインヒロイン全員の活躍はもちろんのこと、愛する男のために全てを捨ててかけつけてくれるミリーなど、
胸が熱くなる展開の目白押しで最高に面白かったです!
そこから先の場面では細かな部分が気になるものの、物語にケチが付くほどのものではありませんでしたので、十分満足できるシナリオだったと言えるでしょう。
プロローグやアフターも手を抜いたような形跡はなく、むしろどれも全力で描いてくれたような印象を抱けたのでこちらも満足度は高いですね。
グリザイアシリーズラストを飾るに相応しい作品だったかと思います。
彼女たちが掴み取った「楽園」が、いつまでも平和でありますように……。
点数
シナリオ 19
(基本的には最高でした。vs.オスロがもっと盛り上がってくれれば満点でした)
キャラ 18
(あの真相でオスロの立ち位置がブレてしまった感があったのでそこだけは残念)
音楽 17
(OPが良かったですね。それ以外はそこそこ)
システム及び演出 17
(及第点ですかね。さんざん言ってますけどシステムボイスランダムが欲しい。タイトル画面の演出はとても良かった)
全体の完成度 19
(高いですね。トリを飾るに相応しい出来栄えかと)
合計90点です(100点満点中。各項目は20点満点)
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