ゆずソフトSOURさん作「PARQUET」の感想になります。
彗星の如くやってきたゆずソフトの“全年齢”新ブランド「ゆずソフトSOUR」から放たれたデビュー作です。
誰がこんなものが来ると予想できただろうか・・・w
新作早く来ないかなーと思ってたらほんとに来ちゃいましたよ。予想とは全然違うものでしたけどw
まあゆずソフトのファンとしては、これを見逃すわけにはいきませんよね。
ちなみにタイトルのPARQUETとはフランス語で「寄木細工」という意味で、フローリングに敷き詰める木材を幾何学的に敷き詰めたモザイク模様とかを表すらしいです(Google参照)。
ムービーで背景がグチャグチャっとなっていたりするので、モザイクを意識したタイトルなんでしょうか。タイトルの意味も注目したいところですね。
本作はロープライス作品(2500円)で容量も1.5GB程度なのでそこまでのボリュームはないと思いますが、はてさてどんなものなのか。早速やっていきましょう!
※ネタバレ全開ですのでご注意ください。
シナリオの感想
PRE STORY
物語の導入部ですが、かなり短いので本当に導入のみという感じ。
脳を「BMI」という謎の機械で好きに弄れる近未来の社会が舞台みたいです。
脳に経験や記憶を流し込むことで、その人が培ってきた技術や能力をパクれるみたいです。チートすぎる・・・w
人工的に生み出された「伊吹カナト」という男がどういうストーリーを紡いでいくのか、注目ですね。
それにしても愛花さん可愛い!! この人の√はあるんですか? 私気になります!
というか取締役速攻で解任されてて笑いました。根回しされたとはいえ、あっさり解任されるってどれだけ人望ないんですかw
本編
と思ってたら取締役の立ち絵出てきたw
視点が伊吹に変わりましたね! これは面白い。
取締役があっさり解任された理由は、カナトの特殊能力「魂の拡張」の仕業みたいです。
触れた人間の意識に働きかけて催眠効果を及ぼすみたいな・・・それで大株主などに自分の話をちゃんと聞いてもらっていたらしいです。チートすぎる・・・w
Chapter1
街をウロついて、ツバサに助けてもらって、リノにルームシェアの件を承諾してもらうところまでですね。
中々面白いです!
時間で人格が切り替わる「入れ替わりモノ」って感じでしょうか。割と攻めた設定ではあると思います。
太陽の少女「ツバサ」、月の少女「リノ」ってことは、そのまま「昼間がツバサで夜がリノになる」と解釈していいのかな?
ツバサが甘いものを食べてそれについて怒っていたリノですが、この反応を見るに彼女たちの身体のベースとなる人格は「リノ」だと考えていいんでしょう。
ということは、非合法な実験で後天的に生まれた(もしくは移植された?)新しい人格が「ツバサ」という推測が出来そうです。彼女たちが実験の産物だということは公式サイトに記されているので。
・・・これ、地味にネタバレじゃないんですかね?w 割と早く明かされたりするんでしょうか。それとも何か壮大なトリックが仕込まれていたり・・・?
私はゆずソフトが「全年齢の新規ブランド」を立ち上げてまでしたかったことがなんなのか、
そこが結構気になっているので、本作のシナリオに込められた意図をできるだけ汲み取りたいと思っています。
まあ私は頭が悪いのでそういったことは得意ではありませんが・・・ゆずソフトさんのゲームはとても好きなので、今回は頑張ります。
ところで最近のゆずソフト作品は死神とか超能力とかファンタジー要素強めな感じでしたが、
本作は脳科学や技術の発展的な要素が盛り込まれているので、完全なファンタジーとまでは言えないような気がします。
科学技術の発展の末に作り上げられた様々な人間の記憶を抱える主人公と、一つの身体に二つの人格を持つヒロイン。
人格が入れ替わるツバサとリノの詳細も気になりますが、主人公であるカナトの存在もやはり無視できないんですよね。
そんな彼らが物語の結末で何を掴み取るのか。カナト、ツバサ、リノの三者の交流の先に一体何が生まれるのか。
最後まで目が離せない作品になりそうですね。
Chapter2
前半はツバサの境遇やツバサとリノの仕事、ドリームダイブなる店の怪しい噂、謎の男と女(警察?)の描写がありましたね。
全体的に本作の舞台や人間関係、ヒロインの暮らしぶり、及び伏線の配置がメインのチャプターだったと思います。なかなか盛り沢山な内容でした!
ツバサは生前BMIの研究者でしたが、病弱だったため命を落としてしまいます。
が、その際なんらかの方法で人格をリノに移植されたことで、リノの身体に宿る魂だけの存在として延命し、現在に至るようです。
ツバサの身に何があったのか、今のところ全く予想できない感じですね。まあツバサの口から説明されたことしかわからないので、当然ではありますが。先が気になります!
ドリームダイブに関してはBMIの悪用がどうたらみたいな話ですが、これもまだまだわからない感じですね。
立ち絵付きの男に関しては目つきや雰囲気が普通の人のそれじゃないので刑事か何かだと思ってるんですが、一体何者なんでしょう。隣の女の人可愛い
後半はカナトの職場が花屋に決まり、警察によるドリームダイブの捜査、ツバサの記憶の一部回収が描かれました。
警察の予想は当たってましたね。まあカフェのマスターも言ってましたけど、雰囲気が完全にソレですよね・・・w
キューブメモリーからツバサの記憶の回収ができるので、これを繰り返していく感じになるんでしょうか?
あとサラッと挿入された2-4の独白が気になります。母親から虐待?を受けていた子供の描写っぽいですが・・・情報が少なすぎてまだ何を示しているのかわかりませんね。
まだまだ謎が多いですが・・・でも面白いですね!
どんどん進めていきましょう。
あら~^^
Chapter3
クリスマスパーティーを開催することになり、カナトはリノのためにケーキを作ることになります。
基本的にコメディメインの日常パートって感じでしたね。
仁香君がマスターの娘だったのは意外でした。全然似てないw
クリスマスパーティーはリノが喜んでくれて良かったです。
それをBMIでしっかり記録してるカナト。やりますね。
最後に謎の独白がまた配置されています。
色々気になりますが、ストーリーの進展は特になかったチャプターなので、とりあえず先進めていきましょう
彦○呂かな?w
Chapter4
年越しイベントをこなした後、盗撮事件の話から事件の真相へとシフトしていくチャプターですね。
これはなかなか怒涛の展開でしたね! めちゃめちゃ面白かった!
盗撮事件から救済サイトの存在を知り、そしてそれを作った「BMIに詳しい人物」へとたどり着く。
少しずつ真相に迫っていく構成は巧みですね。
間に挟まれていた謎の独白も誰のものだったのかが明かされてスッキリしました。これはわかりませんでしたね~。
また、リノとツバサの心の深い部分も知ることができて良かったです。
シャーデンフロイデ・・・他人の不幸を見て喜ぶ気持ち。
救済サイトの存在理由はそれではないかとリノは推測します。
幸の薄い人生を送ってきたリノと、病弱で入退院を繰り返して他者への妬み嫉みに苛まれていたツバサ。
二人の心の奥底が垣間見れましたね。
ちなみに救済サイトを作った犯人に関してですが・・・主張は理解できなくもないですが、犯罪行為をしてはダメですよね。
というかそういう「嘘」と「本心」を使い分けて日々を過ごしていくのが、この人間社会で「生きる」ということなんですよ。
みんな自分の好きなように生きたいです。けどそれは許されないこと。人として生きるってそういうことです、誰だって辛いんです。
ツバサの人格の移植に関しても、彼女には計り知れないほどの葛藤があったはずです。
好きなものが食べられない病弱で不自由な身体への不満と、迫りくる死への恐怖から逃げ出したい感情に苛まれつつ出した、苦渋の決断だったんでしょう。
そんなツバサの葛藤や懊悩も知らずに、記憶を取り戻したツバサの苦しむ姿だけを見たいだなんて自分勝手にもほどがありますよね。
まあ犯人も虐待を受けていた酷い過去があるわけですが・・・だからといって、あのような行いが許されるはずがないですよね。
両親を事故で亡くしてツバサにBMIの知識を授かったときの選択が、彼女の人生の岐路だったのでしょう。
さて、このチャプターの所感はこれぐらいにしておきましょう。ここから先の展開も非常に気になるところなので。
失われた記憶を知ったツバサがどう変わっていくのか、
また、それを聞いたリノがツバサとどう向き合うのか。
見守っていきたいと思います。
Chapter2-5の彼女との会話です。
今振り返っていたんですが・・・絶妙に会話噛み合ってなくて凄かった。
Chapter5
明かされる研究の真実、ツバサの人格をクローン体にすんなりと移植し、ツバサは新たな人生を手に入れる。
みんなで居たいという二人の願いを“叶えた”カナトは、三人で過ごす当り前の時間を堪能し、桜舞い散る道を歩いていく。
ラストまで完走しました。
色々言いたいことがありすぎて何から言えばいいのかわからないんですが、まずこれだけは言わせてください。
「どうしてこうなった?」
・・・あの、さすがにご都合主義が酷すぎませんか。
以下に書いていきます。
- 橋姫の研究室で手掛かりを探すカナトの元に、タイミングよくやってくる彼女の協力者
- 必要な情報を勝手に喋りまくる彼から、ツバサのクローン体の情報をすんなりと手に入れるカナト
- その場に警察がやってくるも、狭そうな部屋にもかかわらず『警察に一切気付かれることなく』退室するカナト
- その際研究者に魂の拡張を使用し、自らにとって不利益になる証言をことごとく封じるカナト
- そして都合よく用意されていたツバサのクローン体を、これまた驚きの手際の良さで回収するカナト
- ツバサの人格の移植も、特にトラブルもなくすんなりと成功する
- 人格を切り離された側のリノも、何の後遺症もなくピンピンとしている
この余りあるご都合主義がチャプター5の終盤に全てぶち込まれています。
そして二人が再会した後、流れるようにEDに遷移するものですから、気が付いたらEDが終わってエピローグが始まっていました。
開いた口が塞がりませんでした・・・。
・・・まあゆずソフトさんのシナリオがご都合主義なのは意外ではなかったので、それ自体は問題ではないんですよ。
少しぐらいは全然良いです。私もリノとツバサの二人が対面する瞬間はやっぱり見たいので、少しぐらいは許容します。
ですがこれはダメですね。余りにも多すぎます。
そしてそれを誤魔化すかのような小細工を弄している点も気に入らない。
秘書の三吉さんは有能だから、ツバサのクローン体も素早く回収することができた、とかね。ふざけないでほしい。
そもそも後半全体の違和感なんですけど、
なんか妙に駆け足というか、急いで物語を終わらせようとしてるような雰囲気をすごく感じました。
何かに急かされたかのように急に物語の幕が下りていくので、違和感が半端なかったです。
これ、プレイしたみなさんの中にも感じた方いるのではないでしょうか?
あとツバサの人格の移植に関してなんですけど、このシーンが丸ごとカットされたのはかなり驚きました。思わず「えっ!」って声が出るくらいには。
いやだってこの移植、何かトラブルが発生する可能性高いじゃないですか。一度成功した例はありますけど、何が起こってもおかしくないぐらいには危険な作業じゃないですか。
そのトラブルをカナトの頭の中にある知識などを総動員して乗り越えたりして、
主人公の「天才として生み出された」という設定がここにきてフルに活きていくのかなとか、私はそういう風に考えていたんですよ。
そもそもツバサの人格の再移植と新しい身体を手にするシーンって、この物語において最高に盛り上がる場面の一つだと思いませんか?
新たな身体を手に入れて、起き上がって最初に発するツバサの一言を聞きたいじゃないですか。そして感極まってツバサに抱き着くリノを見たいじゃないですか。
ツバサとリノが同時に存在するシーンって、移植が成功した正にその瞬間じゃないとダメじゃないですか!
それなのに全カットって・・・正直ありえないです。これはかなり白けたというか、はっきり言って興ざめでしたね。
移植直後は記憶の整理のために眠ってたとか言ってましたけど・・・これもご都合主義ですよね。
「移植のシーンカットして、その後の再会シーンで初対面」としたいだけの、制作上の理由としか思えません。
そんな感じで、終盤のあまりに雑な描写の数々に、せっかくのリノとツバサの対面シーンも感動が半減以下になりました。
本当にもったいない。なんでもっと頑張らなかったんでしょう。Chapter4まではかなり良い出来だっただけに、非常に悔やまれる。
エピローグも書いてあるシーンは非常に良い。またChapter5に至る過程も最高だったし、リノとツバサの二人の心情は全編を通してすごく上手に描けていたと思う。
なのに、ラストで台無しになってしまった。移植をさせるためにツバサを説得するシーンとか、もはや茶番にしか見えませんでした。
竜頭蛇尾を体現したかのようなシナリオ。ラストまでの出来が良かっただけに、極めて残念です。
AFTER STORY
序盤でリノかツバサを選ぶ選択肢が登場。どちらを選ぶかでその後の展開が変化します。
この展開の変化は結構ガラッと変わる感じだったので、良かったですね。
ラストシーンだけは選択肢に関わらず同じような感じになり、
リノとツバサのどちらも恋のライバルとして戦う宣言をして終わりです。
ここで終わりなのは正直物足りないですし続き見せてよと言いたいところですが、
二心一体のヒロインがいる作品でこの締め方は良い落としどころなのかなと思います。恋愛アドベンチャーゲームとしては問題ありですが・・・w
まあ本作の作風的にそういったものを描きたかったわけではないと思うので、個人的には納得できました。
価格も2500円ですから、この後の物語まで描くとなると採算とかリソース的に厳しいものがあるのかなとも思いますしね。
AFTER STORY単体として見るなら全然悪くない、むしろ良いと思います。
美少女二人にいっぱい迫られるんだろうなーと想像させるドリーム感のある演出は粋ですよね。男としてはやはりぐっとくる理想のシチュエーション。
ただ、惜しむらくは本編の雑展開。それがなければ・・・かなりの高評価を付けていたのは間違いないでしょう。
主人公“伊吹カナト”の感想
天才を生み出そうとした、研究者たちの実験の産物。
自らの頭の中に様々な知識を有している・・・らしいです。
ですが実際にこの設定が活かされることはほとんどありません。
また、魂の拡張という能力もなぜ存在するのかわからず、
「不利益な証言をさせない、自分の話を聞かせる」といった、
物語を展開する上で「都合の悪い部分を揉み消し、ゴリ押す」ような使い方がほとんどなので、かなり微妙。
また本作は基本的にリノとツバサの掘り下げに注力しているため、カナトの掘り下げがほとんどありません。
なぜ目覚めたのかの理由も明かされません。
そしてカナトは基本的に前向きなので、自身が生み出された理由に頭を悩ませ、アイデンティティに苦悩する・・・といった重い葛藤もありません。
特殊な出自を持つ主人公だったので、そこに関して深堀していくことはいくらでも出来た気がしたんですけどね。
開発の方はカナトに関して、そこまで詳細に設定を詰めていなかったんじゃないでしょうか。
カナトの描写が浅いので、上で述べた疑問に対する解答が示されなかったのは不満が残ります。
色々と可能性を感じる主人公ではあったんですけど・・・それだけにやはり惜しいですよね。
総評
「ゆずソフトSOUR」なるゆずソフトの新ブランドから、突如世に放たれた本作「PARQUET」。
一つの身体に二つの人格を持つ少女リノとツバサが、主人公との出会いでどういった変化が起こり、物語が紡がれていくのか。
それを見守る物語ではあったのですが・・・正直盛り上がりきれずに終わってしまった感は拭えません。
ツバサの人格移植シーンに至るまでの過程が、想像を絶するご都合主義に溢れていたのが本当に残念。
肝心のツバサの人格移植シーンも丸ごとカットされるという有様で、「他に何を描くんだ?」と言いたくなるぐらい酷いものでした。
リノとツバサの二人が同時に向かい合うシーンというのは、この作品をプレイした方なら誰もが見たいと思うシーンでありながら、誰もが「予想できる結末」でもあるわけです。
メタ的な視点で恐縮ですが、その結末になるのは薄々わかっているんです。
この物語の目指す理想の形がそれで、カナトとリノとツバサ、見てる私たちの全てがハッピーになれる結末だから。
だからこそ、そこに至るまでの過程が何よりも重要になるわけですね。
なのに、「上述したご都合主義の連発、人格移植シーンの全カット」という暴挙に走り、リノとツバサはあっさりとご対面します。これで感動しろって無理な話なんですよね・・・。
ツバサの新しい身体の調達方法や人格移植を実行する際のトラブル、そういった要素でリノとツバサの対面をことごとく阻んでいき、プレイヤーである私たちに「これ本当に出来るのか・・・?」と思わせてほしかったんです。
そうすることによってリノとツバサの対面シーンの価値が上がり、障害が大きければ大きいほど、そのシーンに辿り着いたときのカタルシスが飛躍的に上昇するからです。
この障害を乗り越えるシーンがあれば、主人公の活躍の場も用意できます。
新たに発生したトラブルを解決する要素は、天才として作り出されたカナトの頭の中にある「様々な専門的知識」。
これを使うことによって、特異な出自を持つカナトの存在理由という伏線を回収することができます。
ちなみに実際にはこの設定、驚くほどに活かされることがなかったので、この点に関しても拍子抜けでした。
企業のコンサルやってたとはとても思えない。専門的な知識とやらが全くと言っていいほど出てきません。
専門的で意味わかんないこと言ってリノに呆れられたりとか、ツバサと脳科学に対する高度な議論をするとか、
そんな一見ありそうなシーンも本作には一切ありません。
何のための天才設定なのかが本当に不明で、「若干感情が希薄な普通の若い男」程度のキャラ付けでしかない。
訳ありな設定が用意されているのだから、それをきちんと活かしたシナリオにしてほしかったです。
まあ今まで述べてきたことは全部、「お前が思い描く理想のシナリオってだけだろ」と言われればそれまでなんですが・・・。
もっと熱くしてほしかったんです。端的に言えばそういうことなんですよ。
シナリオの盛り上がりが物足りない、不完全燃焼感に満ちた非常に惜しい作品でした。
ここから下は少し余談になります。
新しく出来たゆずソフトSOURというブランドについて。
ゆずソフトSOURのブランド戦略というか、このブランドの狙いは何なんだろうと考えていました。
魅力的なヒロインたちと思う存分ブヒれること、それが本家ゆずソフトの強みでした。
ですが、ゆずソフトはシナリオの出来に関してはあまり高い評価を得ていなかったのが実情だったと思います。
そんなゆずソフトが新たなブランドを発足。
全年齢でエロを取っ払い、過度なイチャラブを描く必要がない。
そういう風に考えたとき、私はふと思ったんですね。
もしかしてこれ「シナリオ重視の作品ではないか?」と。
その瞬間、私はとても身体が熱くなったのを覚えています。
高揚感で満ちていました。
「ついにゆずソフトのガチシナリオが見れるのか・・・!」と、期待に胸を膨らませていたのです。
「今までのゆずソフトではありえないシナリオを見せてくれるはずだ!」と、75年周期で訪れるハレー彗星を心待ちにするかのようなワクワクを感じていたのです。
「ついにゆずソフトが名作を生み出してくれる!」と、SOURの名に恥じない刺激的でトロピカルな体験を待ち望んでいたのです。
そんな私が鼻息荒くして挑んだ希望の新作、「PARQUET」の肝心の中身はというと・・・
いつも通りのゆずソフトでした。
点数
シナリオ 13
(素材はすごく良かったので、もっと突き詰めることができたんじゃないかと思ってます)
キャラ 14
(ツバサのキャラ造形はあまり好みではなかったです。リノはとても可愛かった)
音楽 15
(それなりといったところ。ゆずソフトの曲はキャッチーで耳触りの良いところがとても好みだったのですが、本作は割と控えめな印象)
システム及び演出 20
(システム面は文句なしの出来。本家のシステムをそのまま用いているので、これに関して不満は一切ありません。
完璧なシステムをありがとうございます。ストレスフリーで物語を楽しめました)
全体の完成度 14
(シナリオが良ければ・・・としか言えません。次の作品ではもっともっと頑張ってほしいです。
ゆずソフトは大好きなブランドなので、ずっと応援しています)
合計76点です(100点満点中。各項目は20点満点)
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