まどそふとさん作「ハミダシクリエイティブ」の感想になります。
ハミダシクリエイティブはまどそふとから2020年に発売されたエロゲです。
略称は「ハミクリ」ですね。
社会からはみ出してしまった不登校のヒロインたちが、
裏では一流クリエイターとしてSNSでブイブイ言わせまくっている作品です。
※ネタバレ全開ですのでご注意ください。
「ハミダシクリエイティブ」のネタバレ無しレビューはこちらのサイトに掲載しております。
シナリオの感想
共通パート
あらすじ
主人公「和泉智宏」が通う千玉学園は生徒会長が突然いなくなったので、 クジ引きで生徒会長を決めることになる。
見事?それを引き当てた主人公が、残りの生徒会役員を頑張って勧誘することに。
和泉妃愛、常盤華乃、錦あすみを引き入れる。 その後、前会長の鎌倉詩桜に業務の引継ぎを依頼。 すったもんだあったものの、なんとか成功する。
そして迎えたシンポジウム当日。 妃愛が仕事の関係で参加できないアクシデントが発生した結果、 前会長の詩桜が智宏の代わりにこなす話が出るも、 華乃やあすみの反対によって、結局智宏が会長として参加することに。 開かれたシンポジウムでは不登校生徒について攻撃的な意見が揃う中、 智宏は不登校生徒を庇う意見を述べて場の空気を変える。 「9月の文化祭で彼が面白いものを見せる」と詩桜に発破を掛けられた智宏は、 来たる9月の文化祭で、不登校児でも楽しめるような「何か」を他校の生徒会役員に披露しなければならなくなる。
場面は変わり、早朝の教室で智宏は天梨から相談を受ける。 そこで彼女がバランスを崩して智宏に抱き着いてしまい、 それを偶然居合わせた妃愛、華乃、あすみに目撃される。 生徒会を辞めると言いだした彼女たちを説得しなければならない智宏は、 詩桜に相談して重い腰を上げることに。
智宏は二人を無事説得して生徒会は存続。 サッカー部や華道部から手伝いを依頼され、生徒会の活動は順調に回り始める。 その過程でみんなが凄腕クリエイターであることを共有。 あすみが人気Vtuber「雪景シキ」の中の人であるとカミングアウトすることに。
そして生徒会の全員で九州にボランティアに行くことになる。 仕事をこなした後、海を満喫するみんな。 智宏は美少女5人を抱えて眠り、ひと時の幸せに浸るのであった……。
面白かったです!
いやほんと、シナリオは普通に面白いですし、
ヒロインたちもみんなバカみたいに可愛いので最高でした。
特に……
あすみ、可愛すぎる
なんだこの子ヤバい。ありえないぐらい可愛い。
主人公がコンビニで肉まんを譲ってあげたのがこの子なんですけど、
彼女、主人公を追いかけてきて「肉まん、半分こしませんか?」って声掛けてくれるんですよ。
こんなことされたらもう惚れるしかないですよね。
何気にこのシーン、主人公が内心キョドりまくってるの面白かったですw
それと私はクラスメイトの陽キャ女子、天梨も結構好きなんですよね。
彼女、普通に可愛くないですか?
(主人公、そこ代われ?)
こんなに可愛いくて主人公に(事故で)抱き着いちゃうアメリですが、
なんと彼女の√は本作には存在しないようです(泣)
……まあ続編のハミクリ凸で√あるの確定してるので、良かったですけどもw
当時すぐにプレイしたアメリ好きの紳士たちは涙を呑んだことでしょう……。
(この世の天国かと思えるこのCG、アメリは一番美味しいポジションにいるのにね……w)
ちなみにシナリオですが、こちらもクオリティ高くて良かったです。
もっとキャラゲーキャラゲーしてるのかなーと思ってそんなに期待してなかったんですけど、
普通に面白くてびっくりしました(失礼)
個別√でヒロインたちのクリエイティブな部分が掘り下げられるかと思うと、
期待しちゃいますね。
学生ながらにプロレベルの技術や腕前を持つヒロインたちが、
どういった過程でそこまで上り詰めたのか。
彼女達の努力と苦労、一流の創作者としての心構え、
クリエイティブな面のこだわりなどが知れると嬉しいですね。
あと、妃愛が兄離れできるのかも気になるところです。
旅館であんな思いの丈を聞かせられるとね、妃愛の幸せを願わずにはいられないといいますか。
妃愛の√は兄妹恋愛だけにミリさんとの衝突が起こりそうですが、
それをどういった落としどころに仕上げてきているのか。
エロゲの実妹√は周囲との確執が起こりがちなので、
ここのバランスをどう取るのかがひとつの見所と言えます。
いやー、もう色々気になってきますね!
共通終わって個別√の内容を想像したり予想したりするの、
まさに「エロゲしてる」って感じがします。
この瞬間がとても楽しいんですよね。
錦あすみ√
あらすじ
VTuber(以下V)の生放送ができなくなり、困ったあすみは智宏にヘルプの電話を掛ける。
あすみの活動を応援したくなった智宏は動画編集の勉強を始める。そしてあすみの不登校の理由が明かされ、智宏はあすみの過去を知ることに。 流れでお互いに好意を抱いていることを伝い合え、二人は無事恋人同士となる。
妃愛とあすみの顔合わせイベント。 あすみはこれからも妃愛と仲良くしたいと告げ、それに妃愛も頷くことで二人の仲は良好なままとなる。
そして生徒会で文化祭の出し物について話し合う。 あすみが文化祭のライブで歌うという案が出るも、 彼女の気持ちに踏ん切りがついていないため、ひとまず判断を保留する。
“ぶいさいん”という企業に所属するVとなることを決めたあすみ。 担当の鳴門との打ち合わせを終えて帰った二人はまた想いを伝えあう。 言葉が気持ちに追いつかなくなった二人は、初エッチをする。
「困っている智宏を助ける」 ことを理由に、 あすみは文化祭で歌うことを決心。
文化祭の作業とVの活動を両立するあすみだったが、彼女に疲労が溜まり始める。 企業に所属したことで交友関係を縛られ、 雪景シキに求められている声に応えることができない現状に、あすみは不満を覚えていた。 ぶいさいんの上層部とあすみの、Vに対しての意識のすり合わせが上手くいっていないことが問題となっていた。
「ぶいさいんにとって重要なキャストになれば発言権が強まり、上層部との意識のすり合わせも行えるようになる」 そんな智宏の助言を受けたあすみは「Vインパクト」というVのライブイベントに電撃参加することに。
しかし、ここで担当の鳴門が日付の確認ミスをしてしまい、文化祭ライブとVインパクトが同日に行われるハプニングが発生。
全員で話し合った結果、あすみは文化祭ライブで歌いつつ、 モーションキャプチャーでそのデータを送ることで、Vインパクトにも同時に参加するという荒業に打って出ることに。
文化祭とVインパクトが開催される当日。 同時出演という無茶をあすみは見事にこなし、 応援してくれるファンに心を込めたメッセージを伝える。
後日、あすみは己の心中を明かし、自分を支えてくれた智宏に感謝を伝える。
「Vtuberとしての活動を続けながら智宏のために生きる」と決めた彼女は、 笑顔で彼の隣に寄り添うのであった……。
良かったですね。良い話でした。
鳴門さんが日付ミスやらかすのは少し白けましたが、
その後の展開が悪くなかったので、読後感は良かったです。
あすみの作り上げたVTuber「雪景シキ」が、
彼女にとってどれほど大切な存在なのかがしかと伝わってきましたね。
雪景シキという、もう一人の自分に対する愛を感じさせてくれる素晴らしいシナリオだったと思います。
歌を諦めかけていたあすみを歌の道に呼び戻したVTuberというコンテンツは、
自分の意思を示すことが苦手で引っ込み思案な彼女にとっての救いであり。
応援されると頑張る力が湧いてくることを知った彼女が、
いつかの自分のような人たちの救いとなるため、
「外は悪くないんだよ」というメッセージを投げかけるのはエモかったですね。
一方で、企業勢になることでのしがらみ云々とかちょい生々しい話もありますけど、
基本的にあすみをメインに掘り下げて、そこを深堀りしなかったのは英断だったかなと。
事務所関連でドロドロした話を展開した挙句にあすみが追い詰められて泣いちゃうみたいなシーンがあると、
私は辛すぎて多分ディスプレイを殴っちゃってたと思うので(
あすみは過去に壁みたいな巨体教師に圧掛けられて参ってますからね。
これ以上彼女をイジメなかったのはほんと良かったです。
というか男性嫌いのあすみが主人公と普通に会話できた理由が、
「ひょろくて攻撃力低そうだったから絡みやすかった」ていうのは笑いました。
「確かにそういう理由もあったのかもw」と割と納得できて面白かった。
全体を俯瞰した所感としては、
鳴門さんのミスを利用してその後の流れを作ったのはややマイナスでしたが、
それ以外は目立つ欠点がない手堅くまとまったシナリオだったと思います。
ヒロインのあすみは守ってあげたくなるような可愛さに溢れていて、
そよ風のような優しいボイスは聞いていて落ち着く感じで心地よかったです。
また、もう一人の彼女と言える雪景シキのビジュアルも、
スノーホワイトを基調とした儚げな雰囲気と赤い瞳のギャップが存在感を引き立てていて、
非常に優れたデザインでしたね。
原画の宇都宮つみれさんがデザインしたんでしょうか。センス抜群だなと思いました。
あすみは喉が潰れそうになっても歌うことを諦めず、
文化祭ライブにおいても歌うことを簡単に諦めませんでした。
“歌に対するこだわりの強さ”が、
彼女の譲れないクリエイティブ精神なのかなと感じましたね。
常磐華乃√
あらすじ
夏コミの準備をしていた華乃から電話がかかり、急遽手伝ってほしいと頼まれる。 新刊の局部の修正が入っていないことがわかり、手作業で全ての本に修正を入れないといけない羽目に。 新刊を華乃の家に運び込み、二人は夜通し作業に没頭する。 そこで智宏のあそこが盛り上がっていることに反応した華乃は作業のお礼という名目で手コキをすることに。 流れでフェラも行い、続いてエッチにまで発展しそうになるも……邪魔が入って未遂に終わる。
コミまどの新刊販売を無事終えた智宏、華乃、アメリの三人は打ち上げをして解散。 次の日、華乃は智宏との関係の進展を期待して家に来るも、 智宏は「なぜ自分を好きになったのかがわからない」という恋愛童貞をこじらせた発言をして華乃を呆れさせる。 とっくに想いは通じ合っている二人だが、 「お互いをよりよく知ってから付き合おう」という結論に落ち着き、 ひとまず、友達以上恋人未満のような妙な距離感を維持することに。
文化祭の出し物を決めるために学園に集合し、意図せず早く再会することになった二人。 帰りに智宏の家によった華乃は、自らの過去を打ち明ける。 サークルのイベントを一人でこなすことになった切っ掛けや、 自分の顔にコンプレックスを持つ理由などを華乃は静かに語っていく。 誰にも打ち明けなかった華乃の過去を知った智宏は今度こそ彼女に想いを伝える。 そして華乃の部屋へと場所を移し、二人はついに結ばれる。
智宏が華乃のためにイラストの塗りを勉強していたところ、 華乃は文化祭の出し物でライブペイントをしたいと告げる。 智宏は学園の生徒に「ののか」の正体がバレることを心配するも、華乃は意思を曲げない。 己のトラウマを克服するため、彼女は一歩踏み出そうとしていた。
妃愛の朗読劇が事務所NGになり、生徒会の企画は華乃のライブペイントに決定する。
文化祭当日、 華乃はライブペイントを始める。 自分のイラストが生徒会のみんなに認められたことで、不登校から脱却することができた。 今描いた自分のイラストが、再び学園に通うことができるようになった「生徒会の活動」の成果であると、 華乃は自らの心中を学園の生徒に明かしていく。 自分のイラストに自信を持てるようになり、 明かしたくなかった過去を公に向けて語ってみせた華乃は、 この日トラウマを克服することに成功したのだ。
ステージを終え、クラスの出し物のヘルプに入った華乃。 着なれないメイド服を着て恥ずかしそうにしつつも、 華乃は自分を可愛くしてくれた智宏に感謝の言葉を告げるのであった……。
序盤の手コキとフェラですけどね……
エロすぎる!!!!!!!!!
困っているところを助けてくれた主人公に胸きゅんしてち○こに奉仕してくれるとか、
「いや、これなんてエロゲ?」って言いたくなるくらいエロゲしてましたねw
最初は手コキだけとか言ってたのに、どんどん先に進んでいくのがもーたまらん!
エッチ中断されたのは残念でしたが……けど、めちゃめちゃエロかったです。
その後は華乃が家に来て二人は順当に付き合う流れになるのかと思いきや、
智宏が意味わかんないこと言って付き合わない流れになるのは笑いました。
まあでも恋人になることに理由を求める智宏の気持ちは正直わかる。
エロゲはドラマチックな恋愛とか多いですからね。
実際私も恋愛の付き合うまでの過程はドラマチックな方が好みなので、
華乃の言葉は私にも刺さりました。おう、耳が痛いぞとw
その後は華乃の過去を知って付き合って文化祭でライブペイントしてって感じで、
割と素直に進んでいった印象ですね。
特に不満を覚えた箇所はなかったですが、
最後の流れ(華乃がクラスメイトから「歌ってー」と頼まれる)でED入ったら華乃が歌うはずなのに、
実際のボーカルがプロの方なのはちょっと笑いました。
あすみ√のEDがあすみ歌唱ではなかったのでまあ違うんだろうなとは思ってましたし、
プロの方に歌って頂いた方が曲としてのクオリティが上がるのはもちろんわかるんですけど、
シナリオとの一体感を考えると、このEDは華乃が歌う方が良かったかなと。
EDが流れてるときに、
「あーこれ、華乃が恥ずかしさを堪えながら歌ってるんだろうなー」
みたいな妄想が出来るのでw
気になったところはそれぐらいで、他は全部良かったですね。
智宏と華乃は同じ陰キャ仲間というか同族なので、
オタク会話を延々と繰り広げるのは見ていてとても楽しかったです。
(このイチャつき方も最高ですよねw)
同級生でオタク仲間という気兼ねない関係の二人の会話は、
見ていてめちゃめちゃ楽しかったですね。
中の人である秋野花さんの演技も華乃にめちゃハマっていたので、
掛け合いの面白さが数倍にまで引き上げられていたかと。
あと演技の上手さも相変わらず半端じゃないので、秋野花さんのファンは必聴ですね。
総じて、楽しく面白い√でした。
華乃もめちゃくちゃ可愛かったので大満足です。
華乃はイラストを描く上で嫌なことをたくさん経験してきていますが、
それでもイラストと向き合い、イラストと共に生きてきました。
また、エッチ中に恥ずかしいポーズをしていてもそれを資料として残そうとする、
批判されたところを改善して自らの技術を昇華させるなど、
どんなものでも自分の糧にしていくんだという、プロ意識の高さも伺えます。
“イラストレーターとしての誇りの高さ”が、
華乃のクリエイティブ精神であり、
それが彼女を一流のイラストレーターにまで成長させたのかなと感じましたね。
和泉妃愛√
あらすじ
妃愛の声優仲間であるゆっこちゃんの裏垢が流出したことにより、 妃愛に恋人がいる疑惑が浮上し炎上する。 妃愛は裏垢で兄への想いをツブヤイていただけなので大事にはならなかったが、 それは智宏と妃愛の関係性を変化させるには十分な出来事だった。 過激とも言える妃愛の想いを知った智宏は、 妹である妃愛を“女性”として意識してしまい、良心の呵責に苛まれていた。
智宏は妃愛の誕生日プレゼントを買うために、海の家でのバイトをこなす。 その夜、妃愛が部屋でオナニーしているところを智宏は目撃してしまい、 覗いていたのを本人にバレるという最悪の事態に。 フォローを入れて穏便に済ませるも、お互いを意識する気持ちは以前よりも強くなる。だが、妃愛が精神的に弱っていることもあって、 智宏は一線を越えないように踏みとどまる。
生徒会で文化祭の企画決めを行う。 詩桜の書いた小説を妃愛が朗読する「朗読劇」をすることに。
妃愛の誕生日が迫ってきていたところ、 智宏はミリに相談した流れで、妃愛が指輪を欲しがっていたことを知る。 妹は兄と恋愛関係になることを望んでいる。 指輪の件でそれを実感した智宏は、妃愛の誕生日に指輪を贈ると決める。 智宏が、妃愛と恋人同士になる覚悟を固めた瞬間であった。
妃愛の誕生日当日、 プレゼントの指輪を買いに外に出ていた智宏は「妃愛が、仕事のイベントでファンから卵を投げつけられた」という、最悪の事件が起こっていたことを知る。
その夜、家に帰ってきた妃愛は兄を心配させまいと気丈に振る舞うも、 本音を隠していることを看破していた智宏は彼女の本音を引き出す。 心の奥にしまっていた妃愛の弱音を智宏は受け止める。 流れで想いを告白してきた妃愛に、智宏は指輪を贈ることで返答する。 この日、二人はついに一線を越えて禁断の関係となってしまう……。
周りに関係を隠してエッチな日々を過ごす二人だったが、 文化祭の朗読劇の中止を促すよう、智宏の元に妃愛のマネージャーがやってくる。 これを受けて智宏は「“文化祭”での朗読劇にこだわる必要はないのでは?」と考え、 その後、みんなにそれを提案する。 だが、詩桜はその案を一蹴。 文化祭で朗読劇をするのは妃愛にとって絶対に譲れないこと。 智宏に迷惑をかけた、シンポジウム不参加の失態を取り返すためだからだ、と詩桜は説明する。 妃愛はシンポジウムに参加できなかったことを未だに悔やんでいたため、 この“文化祭”で朗読劇をして挽回し、自分の想いを兄へ伝えなければいけなかったのだ。
文化祭当日、 妃愛の朗読劇で彼女の過去が明かされ、 特にトラブルもなく朗読劇は無事に終了。 そして一ヶ月後のトークイベントにて、 一曲求められた妃愛は元気よく歌いだす。
―― 最愛の人への気持ちを、思う存分歌声に乗せて。
中盤、妃愛の誕生日のシーンが見所でしたね。
妃愛の身に起こった出来事は最悪でしたが、
智宏との距離が縮まる重要なイベントになっていました。
妃愛が家に帰って冷蔵庫を開けたとき卵にびっくりしたり、
ケーキを買ってくるのを忘れたりするのは、
妃愛の動揺ぶりがわかりやすく伝わってきて上手だった。
この時の妃愛は自分の弱音を隠そうとするわけですが、
智宏がそれを許さなかったのはナイスでしたね。
潰れそうになっている妹の本音を引き出してあげて、しっかりと支える。
智宏がちゃんとお兄ちゃんしていて安心しました。
こういうときにしっかりキメるの好感持てるぞ。
妹の稼いだお金でガチャを回しまくるクズ兄だけど。
そして朗読劇で妃愛が声優に転身した理由が明かされ、
一月後のトークイベントで妃愛が歌う場面でEDへという流れになっておりますが。
以下、この時の私の心境。
(妃愛が歌う場面でEDに入る。
ふむ、EDがプロの方歌唱なのはもうわかってるから、妃愛が歌うことはない。
これ自体はEDへの入り方としては凄くいい流れなんだけど、
華乃のときと同じことされるのはちょっとアレかな――)
う、歌っとる!!!!!!!!
プロの歌唱なのはわかってるから~(キリッ
とか言ってすいませんでした!!
まあ実際このテロップ流れてくるまでにはさすがに気付いていたんですけど、
歌い出しでは全く気付けなかったですw
というか、妃愛の中の柳ひとみさん歌上手くない!?
妃愛が元気そうに歌ってるイメージが脳内を駆け巡ったので、
とても良い仕事を本当にありがとうございます。
にしても華乃√の直後でこれはほんとに驚いたなぁ。
華乃→妃愛の流れでなんか妙な楽しみ方できたので、この順にプレイして良かったですw
ちょい話が逸れたので戻しまして。
全体的な所感としては、かなり完成度の高い√だったなと。
ひたすら可愛い妹の妃愛にはめちゃくちゃ癒されましたし、
ストーリーも違和感はほとんど無かったのでおけまるでした。
ただ、妹√で避けては通れない倫理的な問題については逃げの一手を打ってきた印象。
周りにバレないまま綺麗にやり過ごしていくという、波風立てない展開となっていました。
まあ、周りにバレてしまう展開はかなーりシリアスになるので、
過度なシリアスを避ける本作の作風としては、この判断は正解と言えるでしょう。
けど、実のところ私はミリさんにはバレるだろうなと予想してたんですよね。
ミリさんと話して指輪を買うことに決めるシーンが伏線だと思っていたので。
あの時の智宏かなり挙動おかしかったので、
(ここでミリさんに察せられて、証拠握られて、二人一緒に呼び出されてああああああああああ)
みたいに予想して勝手に悶えてたんですが、ミリさん全く気付いてなくてウケる。
二人の後見人としてはそこ気付いてあげないとダメだと思いましたし、
個人的にはミリさんと二人が全面戦争する展開も見てみたかったんですが、
どう考えても誰も幸せにならないので、本作的にはNGなんでしょう。
けど、ちょいちょいヒヤっとする場面が仕込まれていたのは何でしょうね。
ライターさんの悪戯心でしょうか。そうだとすれば、まんまと嫌な汗をかかされましたw
ちなみに、ネタバレになるので作品名は伏せますが、
ストレートに関係バレして保護者と修羅場を繰り広げるエロゲもあったので、
あれはなかなか堪えましたw
エロゲの実妹√の展開はバレるかバレないかで大きく二分される傾向にあるので、
実妹がヒロインにいたら毎回ちょっと楽しみにしちゃうんですよね。
今回はどっちかな~みたいな。
ハミクリは平和な方だったので、穏やかにプレイできました。
兄のことが何よりも大事な妃愛の気持ちが十分すぎるほど伝わってきた、非常によき√でした。
両親を亡くして独りぼっちになることを恐れていた妃愛は、
兄の優しさに救われ、声の魅力に気付きます。
“たった一人の家族に対する深い愛”が、
妃愛をプロの声優へと導いていったのかもしれませんね。
鎌倉詩桜√
あらすじ
詩桜の紹介でみかんカフェへとやってきた智宏は、 客足が向かないその店を応援するためにSNSで宣伝する。 そのツブヤキを生徒会の仲間が拡散することで、店は大繁盛。 急にどっと押し寄せた客を店主一人では捌ききれないため、詩桜と智宏は店を手伝うことに。 詩桜からの「心からの感謝」を対価に、智宏はみかんカフェのバイトに励む。 無事に仕事をこなした智宏は詩桜からの感謝をもらう。 太ももに顔を埋めることを許可された智宏は、詩桜の素晴らしいおみ足を存分に堪能する。
詩桜はみかんカフェのバイトのちゃんとしたお礼がしたいと言い、智宏を四国旅行へ誘う。 共に過ごす時間を楽しいと感じている二人の距離は、以前よりも格段に縮まっていた。
智宏は生徒会のメンバーを集め、文化祭の企画会議を行う。 演劇をする流れになり、智宏は華乃と相談しつつ脚本を書くことに。 そして詩桜の進路を尋ねた智宏は、詩桜と同じ大学に入学するため勉強も頑張ることになる。
智宏は完成した脚本を詩桜に確認してもらうも、出来の悪さに酷評されてしまう。 その場にいた華乃が詩桜の突き放すような態度に文句を言って、二人は喧嘩状態に。
脚本の制作が暗礁に乗り上げてしまったところ、智宏はミリから「大事な話がある」と呼び出される。 智宏はミリから 「智宏が生徒会長になったのは仕込みで、偶然ではなかった」 という驚きの事実を告げられる。 妃愛のマネージャーが、「妃愛の足りない出席日数に便宜を図れないか」とミリに打診したのがことの始まりであった。
妃愛を学園に在籍させ続けるためには、 学園側が妃愛の出席日数に便宜を図れる“特別な理由”が必要であり。 生徒会活動がその“特別な理由”に該当するため、 妃愛を生徒会入りさせるべく、まずは智宏を生徒会入りさせることになる。 ただ、そのためには当時の生徒会長であった詩桜に話を通す必要があったため、 ミリと妃愛のマネージャーは詩桜の元に赴いて事情を説明。 妃愛の生徒会入りさえできればよかったミリとマネージャーは、 智宏を生徒会に入れてもらえないかと詩桜に依頼するも、彼女はそれを断り、 「妃愛の兄を自らの意思で生徒会長にすることができれば、自分は生徒会長を退く」と宣言。 「妹の稼いだお金でガチャを回す兄」という存在に嫌悪感を示していた詩桜は、 智宏への嫌がらせをするためにその案を伝えたのだという。
こうして学園側はクジ引きという方法を用いて、 智宏を生徒会長に仕立て上げたのであった。 隠された事実を知った智宏は詩桜の元に向かい、腹を割って話し合う。 詩桜の智宏に対する人伝の印象は最悪だったが、 智宏のみかんカフェでの働きやお金に対する姿勢を実際に目にして、詩桜は考えを改めたと言う。 自分の過去の行いを恥じて謝罪をしようとする詩桜だったが、智宏はそれを静止。 「謝る詩桜を見たくない」と告げた智宏は流れで告白。 詩桜もそれを受け入れ、二人は恋人同士となる。
その後、事情を共有した華乃と詩桜は直接話すことで和解する。 揉め事が解消された結果、詩桜は智宏の脚本の執筆を手助けすることになる。 詩桜に執筆を助けてもらって何もかも順調に進んでいたところ、 智宏は不注意で事故に遭ってしまい、文化祭に出られなくなってしまう。
文化祭の運営は詩桜が代理で生徒会長を引き受けることで解決し、 妃愛、ミリ、詩桜が交代で引き受けることに。 そして文化祭は無事に滞りなく終了。 みんなと家で打ち上げをする中、詩桜と智宏はこっそりキスを交わしていた。
そして月日は流れ、 生徒会長になった智宏は入学式で新入生に向けて挨拶をする。 後ほど生徒会室でみんなに労われる中、そこには生徒会副会長の座に就いた詩桜の姿が。 智宏ともう一年一緒に過ごせることに魅力を感じた詩桜は、 留年してあと一年、二人での学園生活を楽しもうと決めたのであった……。
中盤のクジ引き生徒会長の種明かしが見所でしたね。
まさかの仕込みであったことが発覚するあのシーンには、なかなか驚かされました。
仕込みの種明かしから詩桜と付き合うまでの一連の流れにおいて私が良かったなと感じたのは、
「生徒会を途中で投げ出した詩桜の悪印象を払拭させる理由」が、しっかりと用意されていた点ですね。
正直、詩桜の印象は序盤のアレのせいであまり良くなかったのですが、
その実、面倒な依頼を受けて嫌われ役までこなしていたということで、大分持ち直しましたよね。
ただ、いくら妃愛と会えるというメリットがあったとしても、
智宏への嫌がらせをするためだけにあそこまでするのかという疑問は浮かびます。
まあ「妹のお金でガチャを回す兄」を気に入らないと思う精神は理解できるので、
仕方ないかなとも思いますがw
その後は想いが通じ合って順調に文化祭当日まで進むのかなと思っていたら、
唐突に智宏が事故で二週間入院することになるわけですが……。
ここは本当に意味がわかりませんでした。
病室で泣いている妃愛と詩桜を見ていた私は、
(うわー、絵に描いたようなクソシリアスだ……w)
って苦笑いしながら見守っていましたね。
キャラゲーで必要とされない無駄なシリアスを突然ぶっこんできて、理解不能でした。
大体、智宏が車に撥ねられたの、
「詩桜の家に問題集を取りに戻っていた途中で、自転車を居眠り運転してしまったから」
とかいうめちゃくちゃしょうもない理由なのが痛いですよね。
本人の過失が大きいのに大怪我をしているから責められないという、
いたたまれない空気になりつつ、その後の話も全く広がらないという誰得展開。
キャラとメタ的な意味、どちらにとっても最悪ですね。
うん、ぶっちゃけ創作で一番やってはいけないやつですね、これ。
この詩桜√のシナリオ、詩桜に添削してもらったら激怒されるんじゃないでしょうか。
あまりにも展開が酷いです。
その後の文化祭も智宏は療養中なのでその目で見ること叶わず、
詩桜に至っては恋愛に現を抜かして学園を卒業すらしないという、
もう終盤はツッコミどころしかないですよね。
そもそもこのシナリオ、
「詩桜がプロの作家である必要性がない」という致命的な欠陥を抱えています。
劇の脚本の指摘に関しては、
「視点や人称の乱れを直せ。同じ助詞の連続を避けて文章を読みやすくしろ」
といった基本的なことしか言わないので、アマチュアレベルの作家でも十分事足りるという。
もちろん基本は大切ですが、
私はプロ作家ならでの独自の考え方や話作りの要点とか、
そういったものが詩桜の口から出てくるのを期待していたわけで。
「あ~そういう考え方もあるのかすげー!」ってなりたかったわけです。
残念ながらそういった描写はありませんでしたが。
これはおそらくですが、
私が思うに、詩桜の「プロ作家」というクリエイティブポイントを活かした文化祭の演目、
ライターさん何も思いつかなかったんじゃないでしょうか。
結局妃愛頼みで妃愛が無双しただけで、肝心の詩桜が表に出てくることは一切なしですからね。
まあ物書きとは得てしてそういう仕事なのかもしれませんが、
でも、だからこそ、クリエイターが主役となるこのゲームでは、
物書きが脚光を浴びるシナリオを見せてほしかったですよね。
話作りという地味な仕事をこなす詩桜が大きく評価されるステージを用意して、
- 詩桜の独特のクリエイティブ精神
- 彼女が小説家を目指した理由
- 心の奥底に宿る、物語を書くことへの情熱
そういったものを見せてほしかったわけです。
残念ながら(ry
シナリオの都合で嫌われ者の元会長という立ち位置になり、
肝心の自身の√においても作家部分の掘り下げすらしてもらえない。
詩桜はあまりにも不遇なヒロインでした。
ぶっちゃけ、ちょっと可哀想に思えてくる具合には。
詩桜のクリエイティブ精神については全く触れられていないので、
最後にまとめることも出来ません……。
シナリオの出来には百歩譲って目を瞑るとしても、
詩桜のクリエイティブ精神についてだけは、しっかり描いていてほしかったです……。
主人公“和泉智宏”の感想
妹の稼いだお金でガチャを回す屑。
ですが、詩桜にそこを指摘されたときに変な言い訳をしなかったのは良かったですね。
それに智宏がダメ人間になってしまったのは妃愛が甘やかしているせいでもありますので、
一概に本人だけのせいとも言い切れないのかなと思います。
両親が事故で亡くなって、妃愛は男性不信をこじらせて兄を甘やかし、
兄はぬるま湯に浸かってモラトリアム状態という、まあなかなかに面倒な状況ですねw
智宏自身の性格に関してはオタクで陰キャな言動が目立つぐらいで、
人柄はそんなに悪くないのかなと思います。
あ、あすみ√であすみが「隣に座ってもいいですか?」とお願いしたとき、
返しのお願いで「サインが欲しい」と言ったときは「いや、ないわ」と思いましたけどw
例のクジ引きに関しては仕込みということが発覚したので、
殊更運が悪いというわけでもないのでしょう。
というか作中でも散々言われてますけど、
妃愛という偉大な妹がいる時点で、運の良し悪し関係なく勝ち組でしょうねw
……私も売れっ子声優の可愛い妹が欲しいだけの人生だった(欲張り)。
総評
「ハミダシクリエイティブ」は社会からはみ出してしまった不登校のヒロインたちが、
智宏と一緒に生徒会活動をこなしていき、新たな自分の居場所を見つけるお話でした。
適度に緩急の付いたシナリオは読んでいるプレイヤーを飽きさせず、
キャラクターの掛け合いも面白かったので、ずっと楽しくプレイできました。
特に華乃の√はめちゃめちゃ面白かったですね。
智宏とのオタク会話はかなり笑えるので必見です。
肝心のヒロインに関しても可愛すぎてヤバかったですね。
あまりにも可愛すぎて気絶しそうになりました。
特にあすみと妃愛の一年生コンビはもう凶悪なまでの可愛さを誇っているので、
これからプレイする方には注意喚起を促したいと思ったほどですよ。
後輩とか妹好きの方は気を付けてくださいね。
油断すると、その可愛さに“刈られます”ので。
そしてシステムや演出面も秀でていますね。
基本的な機能は完備しているので快適にプレイできますし、
お気に入りボイスも、ヒロインたちが魅力的なので大変嬉しい機能となっています。
ヒロイン毎にEDが異なっていたり、
アイキャッチ挿入時のBGMもヒロイン毎に違うなど、
演出面もなかなかに凝っていて、終始楽しませてもらいました。
ただ、完璧な作品は存在しないというのが世の常なのか、
詩桜の√は不満が残る結果となってしまいました。
上で大方語りつくしたのでこれ以上言いたいことはありませんが、
せめて、他3人の√と比べて見劣りしない出来にはしてほしかったですよね。
詩桜がどういった作家なのかが何も伝わってこなかったのは、本当に残念なところ。
しかし、総合的に見て非常に完成度の高い作品であることは間違いありません。
キャラゲーとしてかなり理想的な出来なので、
キャラゲーのお手本と言っても過言ではないです。
エロゲが気になり始めたエロゲ初心者の方、
一流クリエイターの顔を持つ可愛いヒロインに癒されたい方、
ヒロインたちとの楽しい掛け合いに笑いたい方におすすめしたい作品ですね。
続編の「ハミダシクリエイティブ凸」も発売されていますので、
みなさんもぜひ、この機会にプレイしてみてください!
ハミクリはいいぞ。
点数
シナリオ 18
(不満は詩桜√の後半のみ。おまけのエッチシナリオが割としっかりしてて○)
キャラ 20
(みんなとても可愛いです。ただ、詩桜のボイスが棒読み気味なのはややマイナス要素)
音楽 20
(曲はとても良かったですね。妃愛と華乃のEDが大好きです)
システム及び演出 19
(基本的な機能が揃っているので大きな不満はないのですが、
バックログを開いたときにボイスの再生が中断される、バックログで遡れる範囲が狭すぎる、
CG鑑賞モードで差分切り替えボタンが非表示に出来ない、ムービー鑑賞モードが無いといったところが気になりました)
全体の完成度 19
(完成度はかなり高いです。キャラゲーとして理想的ですね)
合計96点です(100点満点中。各項目は20点満点)
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