【エロゲ感想】ジュエリー・ハーツ・アカデミア -We will wing wonder world-(きゃべつそふと)

きゃべつそふとさん作、
「ジュエリー・ハーツ・アカデミア -We will wing wonder world-」の感想になります。

「ジュエリー・ハーツ・アカデミア -We will wing wonder world-」は、
きゃべつそふとから2022年に発売されたエロゲです。
公式の略称は「ジュエハ」ですね。

ヒトの強い意志が宝石となって現れる不思議な世界で、
各々が持つ特殊な能力をぶつけ合うファンタジーバトル作品となっております。

※ネタバレ全開ですのでご注意ください。

「ジュエリー・ハーツ・アカデミア -We will wing wonder world-」のネタバレ無しレビューはこちらのサイトに掲載しております。

ジュエリー・ハーツ・アカデミア -We will wing wonder world-の公式サイトはこちら

目次

シナリオの感想

プロローグ

なんかよくわからない機関に所属する主人公のソーマは、
任務でジュエリーアカデミアのダイヤ組を狙って入学するも、
よくわからないペガサス組に編入されてあぼーん。

簡単にまとめるとこんな感じですねw

開始早々で任務失敗しそうな展開になってしまったソーマですが、
ここからどうなるのか見物です。

いきなり飛んできたアリアンナ可愛い。

CHAPTER-Ⅰ 「RACE! RACE! RACE!」

ジュエリー・ハーツ・アカデミアはこのように、
チャプター毎にタイトルが表示されてストーリーが進んでいきます。
毎回画像貼ると煩雑になるので、以降は省略させていただきますね。

ペガサス組の6人は勲章を手に入れるため、クラス対抗パルクールリレーに挑む。
チームとしてのまとまりは壊滅的な彼らだったが、勝ちにこだわる意志の強さを見せつけ見事優勝する。

いやー、面白かったです!

先生が本番前日に「アリアンナ、お前アンカーな」と言ってきたのはかなりイラつきましたけど、
それ以外は褒めるところしか見当たらないぐらい良かった!

開幕で他クラスのバトンを斬ってしまうベルカには驚きましたし、
最後アリアンナが空を飛んで締めるシーンはCGが綺麗で感動しました。

ちなみにこのレースでペガサス組の一部メンバーの意志(ジェム)が明らかになるのですが、
この明かし方が非常に上手い。

メアの分析の意志を行使することで他メンバーの意志を解説するわけですが、
これはプレイヤーである私たちもスムーズに理解できる構図となっていて違和感を感じさせません。

(メアの分析、厨二心をくすぐる感じでかっこいい)

異能力モノにはキャラクター固有の能力を解説する場面が必要になってきますが、
それを説明っぽくない感じで自然と説明してくる本作のこのシーンは非常にレベルが高いと思います。

まあメアが解説役にはなっていますが、
彼女のキャラクター性にマッチしているため、こちらも違和感はないんですよね。

メンバーの意志の解説が自然であり、
内容としても、
ジュエハの世界にグイっと引き込んでくる非常に素晴らしい出来でした。

また、ラストで謎の非人道的な意志の研究?の場面も挿入され、
先が気になる締め方となっています。

総じて、めちゃくちゃ面白いチャプターでした!

CHAPTER-Ⅱ 「LAPIS PHILOSOPHORUM」

意志や大陸の情勢の解説に始まり、
学園のどこかに眠る賢者の石の捜索や、
幼馴染のルビイとの再会が描かれるチャプターでした。

ジュエハ世界や主人公周りの情報の補完が主といったところでしょうか。
わりとテンポ良く進んでいくので、サクサク読めましたね。

謎を配置して先が気になる作りにしてという、
オーソドックスな構成。伏線をちょこちょこ配置している感じです。

気になったシーンは、
メアがゲゼルマンの顔を見た瞬間に気絶したシーンでしょうか。
「いやいや、さすがにおかしいでしょ」とツッコミたくなりましたw

生徒が突然ぶっ倒れるって明らかに普通じゃないのに、
主人公含めた周りはあんまり気にしていない感じというか。

主人公のソーマはあんまり他人に興味がなさそうな感じなので、アレですけども。
ただ、メアのことは危険だと考えていたのに介抱をしっかりしてあげるのは素直に良かったよ。

ちなみにこのシーンはメアのおみ足をガン見できる素晴らしいシーンです。

白タイツの脚線美が美しい。
うーん、たまりませんな!!!

というかさっきからメアの画像ばっかり貼ってる気がするな?
まあ可愛いからね、仕方ないね!

後半のルビイ登場シーンは「おおきたな!」って感じでしたね。
再会して明らかに喜んでるソーマの様子から、
ルビイは強いポジションにいるヒロインであることが読み取れる(幼馴染だからね)。

冒頭でなんかヤンチャしてた印象で、ソーマとは違う組織にいるっぽい彼女ですが、
どういう立ち位置のキャラなのか気になるところではあります。

純真無垢なアリアンナと、
闇を抱えてそうなルビイの2人メインという感じもしますがはてさて。

CHAPTER-Ⅲ 「STONE INVASION」

いやーめちゃめちゃ濃いチャプターでした。

一番熱かったシーンはやはり、
ソーマが隠してきた意志を切り出すシーンでしょう。

彼の立場的にはアリアンナを見捨ててミッションをこなすべきなのに、
どこまでも献身的なアリアンナの姿に、彼は心を動かされてしまいます。

葛藤の果てにアリアンナを助ける選択を取った彼はまさに「主人公」という感じで、
めちゃめちゃかっこよかったです。

(これでこそ主人公ですよね!)

意志を解放して、バシリスクを倒したソーマ。
ここまでは熱く盛り上がって楽しい感じでしたが、
メデューサの代表ギメルの登場によって流れが変わります。

圧倒的な力でアカデミア側の人間を屠っていくギメル。
そんな彼に勇猛果敢に立ち向かったシャーロット先生でしたが、
無残にも彼女は帰らぬ人となってしまいます……。

(先生、守ってくれてありがとう……)

シャーロット先生が殺されるのはかなり衝撃で、しばらく放心してしまいましたね……。
ここからどうなっていくのでしょう。わからなくなってきました。

とりあえず、ソーマたちが立ち直ってくれることに期待しましょう。
辛いでしょうけども、彼らには先生のためにも頑張ってほしい。

CHAPTER-Ⅳ 「SOARING SWORD」

ベルカの強い意志の影響を受けたソーマは、
組織の掟に背くような死から逃れる選択を取っていく。
首の皮一枚繋がったソーマはマスターから新たな任務を与えられる。

このチャプターは短かったですね。
ベルカの掘り下げがメインといった感じでしょうか。

こんな状況になっても心が折れていない、ベルカの意志の強さが光っていました。

彼女が過去に憧れていた一人の女騎士への想いの強さ。
その剣に懸けた想いは誰にも曲げることはできない。
彼女の心の輝きが眩しく映るエピソードでしたね。

(ベルカさん、かっこいいです)

そしてルビイの殺戮生配信があったりした後、
メデューサの蛮行を看過できないマスターはソーマに新たな指令を下します。

何とか一命を取り留めたソーマでした。
まあ、冒頭のシーンにまだ辿り着いていないので、
死ぬことはないとわかってましたけど!(メタ的な発想)

まだまだ精神的に発展途上な主人公ですが、
彼がどのような成長を遂げるのかが楽しみですね。

CHAPTER-Ⅴ 「GHOSTS IN THE STRUGGLE」

メデューサの拠点を探る斥候部隊として動くことになったペガサス組こと、ペガサス・ウィング。
最初の偵察でメデューサ兵と交戦することになった一同は見事にメデューサ兵を撃退。

2回目の偵察でメデューサ幹部の獣人「メイナート」と交戦することに。
苦戦を強いられ、ネスター軍曹が殺されそうになるピンチに陥るも、
ソーマの銀の弾丸でメイナートを引かせ、命からがら撤退する。

いやー、手に汗握る戦いでしたね!

ペガサス・ウィングは最初のメデューサ兵こそコテンパンにやっつけるものの、
次の相手となるメイナートがまあ手強くて苦戦します。

「集団vs.個人」において普通は集団の方が圧倒的に有利ですが、
「意志の強さが重要なこの世界の戦闘は、少数の方が有利になる」という、
メイナートの持論が面白かったです。

単身で6人を相手にするメイナートの脅威性が露になるシーンでしたね。

いかにも厨二感溢れる能力。
しかし、童話を読みふけっていた純真な彼はなぜこんな意志を宿すことになったのでしょう……。

にしてもネスター軍曹が殺されそうになる場面はヒヤっとすると同時に、
「そこで銀の弾丸を使うか~!」と感嘆したので、見事にしてやられた感じですw
これはめちゃめちゃ上手かったですね~。

さあ、この先も目が離せないですよ。
どんどん行きましょう!

CHAPTER-Ⅵ 「GOLEM」

打倒メデューサの聖戦が開始。ペガサス・ウィングは前線に赴き、ゴーレムと交戦。
ゴーレムの司令塔を叩くため、メアの指示に従って到着したポイントにゲゼルマンが現れる。
メアの裏切りにあったペガサス・ウィングは、ゴーレムの一撃を受けて断崖絶壁に投げ出される……。

メア、何考えてんの……?
というかいつから「そっち側」だったの……? もしかして、最初から?
ゲゼルマンに操られてるだけですよね? 私はメアちゃんを信じてるよ!!
頼むよ!!!

(やだ、そんな目で見ないで……)

CHAPTER-Ⅶ 「NADIR OF EREBOS」

なかなか辛いチャプターでした……。

鍾乳洞に閉じ込められたみんなの極限状態、
明かされるメアの壮絶な過去、
殺されたチートルの意志を用いたチートルゴーレムの襲撃など、

精神を抉ってくるような展開の連続でしたね。

前半は鍾乳洞の場面は辛かったですが、
脱出した後にベルカの可愛い一面が見られたのでまだ良かったです。

ここで開放されるベルカのエピソードを覗くと彼女とのエッチが堪能できますので、
これは見ておいた方がいいですね。

(急に積極的になるソーマくんですw)

後半はメアの壮絶な過去と現在の彼女の心境が明かされ、
ダイヤ組のチートルが殺されてその遺志をゴーレムに埋め込まれるという、
なかなか惨い展開です。

メアの意志「恐れ知らずは叡智の姫(トパーズリーズン)」は最初は「厨二でかっこいい!」と思ってましたが、
彼女の生い立ちを知っていくにつれて暢気なことが言えなくなってきますね。

メアのそういった性格はゲゼルマンに歪められて出来たもので、
それはすっかり彼女の行動原理となっています。
自分を形作ったゲゼルマンから簡単に離れられなくなっているのが見ていて辛いですね。

色々な事を知ることで恐れを知らなくなったはずのメアですが、
その彼女を作り上げた人物の元にいることで、
かえって恐れを知ることになっているという構図がなんとも……。

暴虐の限りを尽くすメデューサの奴らには人の心がないみたいです。

メアを過酷な実験に遭わせ、
シャーロット先生を殺し、
殺したチートルの遺志をゴーレムに利用してアカデミアを襲わせるとか。

とりあえずギメルとゲゼルマンとあの甲冑の女騎士には死んでいただくしかないですね。
……メア早く戻ってきて! そんなやつらのところにいちゃいかんよ!!

というか割とコテンパンにやられてるので、そろそろガッツリやり返していただきたい。
意志の合わせ技みたいなものが見えたので、それが突破口になったりするんでしょうか?
メアがメデューサ内部の情報をもたらしてそこから……みたいな展開でもいいのよ。

……とにかく反撃、はよ!

CHAPTER-Ⅷ 「CRUSH ALL NIGHTMARE!」

「メアを取り戻してさあ反撃だ!」って感じのチャプターだと思っていました。いました……。

そこに待っていたのは、

  • メアとの激闘の果てにようやくメアを奪還したかと思いきや、ゲゼルマンの命令で突然いなくなる(敵のターン)
  • 突然出てくる残雪とかいう謎の女の蹂躙(敵のターン)
  • ゲゼルマンのひたすらに長くてうんざりする演説(敵のターン)
  • ゲゼルマンとの気色悪い戦闘風景(敵のターン)
  • ゲゼルマンがメアに詰め寄って圧を掛け、メアのトパーズを破壊する(敵のターン)
  • メアのトパーズがアクアマリンに変化。アクアマリンの意志の力で無双するメア(こちらのターン)

って感じです。

あの、さすがにメア覚醒までのくだりが長すぎると思うんですよ……。

ゲゼルマンがキモいマッド野郎なのはもう分かったから……って、
うんざりした心境になってしまいました。
プレイヤーにストレスを与えすぎです。もっとスマートに展開してほしかった。

また、肝心のメア覚醒のくだり。

メアの「恐れ知らずは叡智の姫(トパーズリーズン)」が失われて仲間想いのメアが誕生。
服装もフリフリのドレスに変化して見目麗しくなった彼女は、アクアマリンの意志で無双してゲゼルマンを倒します。
メアはみんなを想うとても良い子になりました。

あの、意志の変化というか、
もはや人格が変わっているレベルなんですが……w

意志の変化=変彩(シャトヤンシー)でしたっけ。
なんか、ただその事象を描きたかっただけのように思える。

それにメアが犠牲となった形にしか見えないんですよね。
シナリオ上の都合で、メアの意志が捻じ曲げられたようにしか思えないといいますか。

だって古戦場の戦いでもうメアの気持ちはソーマたちに傾いていたじゃないですか。
そのままソーマたちの元に戻れば良かったんじゃないかと私は思うわけです。

ここには書いていませんけど、
古戦場の戦いでメアはソーマたちに結構な暴言を吐いて自身の本音をぶつけまくってきてますからね。
それをアリアンナが優しく包み込む形で、メアの一件は終了。これで良かったわけです。

ではなぜその展開にしなかったのか。
その答えは明白で、
先ほども言ったように「意志の変化」をメアを通じて描きたかったからですよ。

古戦場でゲゼルマンに呼び掛けられてメアがサッて消えるあのシーン、
違和感半端ないですよ。

そもそも古戦場の見張りがその夜は元々メアじゃなくて、
ルビイの気まぐれでメアになったとか説明されますが、これも違和感が凄い。

これがなぜこうなっているかを説明すると、
「ゲゼルマンの帰ってこい命令を、主人公たちとメアの戦闘の後に挟み込むため」です。

ゲゼルマンがメアに「帰ってこい」と命令する正当な理由ができるわけですね。

これで、
主人公たちが命を懸けてメアを連れ戻しに来てその想いが通じたのに、
メデューサの拠点に帰るメアが描けるわけです。

要するにライターの都合ですよ。

強い想念の元に生まれる意志(ジュエル)。
それが変化するって並大抵のことじゃないらしいです。

メアがヴェオと一緒にお昼食べてたりとか、
ベルカと一緒に買い物行ってたとかの事実が途中でサラッと明かされましたけど、
そのシーンを具体的に描いておかないとダメですよ。

憎まれ口を叩きつつも、ペガサス組のみんなといるとどこか楽しそうなメア。
そんな彼女の様子をもっとちゃんと描いておかないとダメですよ。

メアの視点に変わったときに、
「みんなといたときの生活楽しかったな」っていう彼女の心情をしっかり描いてほしい。
もっとプレイヤーに伝える努力をしてほしかったです。

意志の変化という歴史に数例しかない事象を描くのであれば、
メアがどれだけ仲間を大切に想っているかをもっとしっかり伝えてほしかったというのが私の本音ですね。

ゲゼルマンとの気持ち悪い戦闘に尺を割くのではなく、
メアの仲間想いの強さを描くシーンに尺を割くべきでした。

まあぶっちゃけ、ゲゼルマンのターンもうちょい削るだけでも全然良くなると思います。
敵のターンが長すぎるので、いかんせんストレスが溜まりすぎる。

この辺りのバランスがよろしくないなーという印象です。

(意志が変化したメアも可愛いですが、見たかった展開とは違ったかなぁ……)

CHAPTER-Ⅸ 「RUBY & SAPPHIRE」

なかなか面白かったですね。

アトラス会談のシーンは緊張感があって良かったです。
あそこで偽のフリギア王と会談させられたギメルはブチ切れて王都を石化させるわけですが……まあ、これは無理もないといったところでしょう。
フリギア側の対応が最悪すぎましたね。
何のための会談なんだよ、とさすがに呆れる他なかったです。

ただ、このシーン立ち絵のみでCG無しだったのが少し残念。
ここは普通にCGあった方がいいと思いました。

そして、メデューサの彼らの素性を知るために、
リビュアにあるエメラルドタブレットを直接見にいくという案を実行に移すソーマたち。

直接飛んで行くのはアリアンナとカーラだけにして、カーラの意志で戻ってくればいいのでは……?
と思ってたら、案の定その形に落ち着きましたw ノアも付いていくのはちょっと予想外でしたが。

アリアンナが空を飛んでいるCGは綺麗で凄く良かったですね。
ただ、ロープ?一本括りつけてるだけなのはちょっとどうなんだろうと思いましたけどw

(さすがに危険な気がするよ……w)

そしてリビュア公国までやってきたアリアンナたち。
エメラルドタブレットにはゲゼルマン一世の生涯が込められており、エメラルドの意志は「記憶」であることが判明。

これでゲゼルマン一世の生涯を知ることができた、つまり歴史を知ることができたわけですね。
ここから話がどう転んでいくのか注目ですよ。

突然現れて付いてきた獣人の少女は意味がわかりませんが、まあなんか可愛いんでオッケーで。(おい)
オッドアイってかっこいいですよね。こういう異能力モノには付きものな属性って感じもしますがw
この少女の正体も気になるところですね。

(神秘的な雰囲気があります、にしても服装エッチだな

※以降のCHAPTERは強いネタバレ要素を含みます。 閲覧は自己責任でお願いします。

CHAPTER-X 「BLOODY HEARTS VAMPIRE」

このチャプターでは衝撃の事実が判明します。
なんとソーマの周りにいるセリオン以外のヒトはみな、

「吸血鬼」でした……。

まーじで言ってます!!!???

いや、ぜんっぜん分からなかったんですけど!!

というかみんなが吸血してるCGのインパクトが強すぎてヤバい。
一瞬「……は?」ってなって、何が起こってるのか理解できませんでしたよ。

まあ確かに言われてみれば、

アリアンナの飛行旅の食糧問題はなるほどって感じでしたし、
マスターがアカデミアを伏魔殿と表現していたことや、
ギメルの意志にいち早く気付いていたソーマの描写などから、

一応、推測自体は可能となっていたみたいですが……

いや、分かりませんて!w

けど「同じ人間であることが当たり前」という前提認識を引っくり返してきた凄いトリックですね。
これはまんまと一本取られたなあと。

そしてヴァンパイアであるみんなと共存できると自らに言い聞かせていたソーマだったが、
彼の過去に裏打ちされた根源的な憎悪を、ルビイが呼び覚ます。
結果、ソーマはペガサス組の仲間たちを魔眼で焼き殺そうとしてしまう……。

このシーンは悲しかったですね……。

ヴァンパイアに家族を殺されてしまった人間であるソーマは、
理屈ではペガサス組のみんなが悪くないことはわかっていても、
ヴァンパイアという種を憎む気持ちに抑えが効かなくなり襲いかかってしまうんです。

(ソーマのヴァンパイアに対する深い憎しみが溢れています……。)

同じ人間である私はソーマに感情移入してしまって、
ペガサス組のみんなが必死で呼び掛けても、殺意の衝動を止められないのも仕方ないよなと思ってしまいました。
いやー、このシーンはなかなか刺さりましたね……。

けど、ソーマのヴァンパイアに対する恨みをなあなあで済ますのではなく、
しっかりと心の奥底に宿る憎悪を描いたのは非常に良かったです。
彼の気持ちに整理をつけるためにも、これは避けては通れない道だったでしょう。

例外を認めることは大事である。
それを命を懸けてソーマの懐に飛び込んできたアリアンナが教えてくれた、素晴らしいシーンでした。

(彼女は本当にブレません。強い子です)

そしてその後は学園にやってきたルビイと矛を交える。
彼女もまたヴァンパイアを憎む人間であり、
故郷を滅ぼされ、親しい人間を殺されてしまった過去を背負っています。

しかし、ソーマは己の傷を顧みずルビイを説得。
なんとか彼女の怒りを鎮めることに成功します。

(彼女もまた、ヴァンパイアの犠牲者の一人でした……)

そしてルビイからメデューサの情報を聞きだすソーマたち。
朔の日が皆既日食の日であり、メデューサたちの狙いを知ったソーマたちは、
それの対策をしなければならなくなります。

なかなか怒涛のチャプターでした。
最初から最後まで目が離せなかったですね。

残す敵はメイナート、残雪、ギメルでしょうか。
いよいよ佳境に近づいている感じがしますが、この物語がどのような結末を迎えるのか。
見届けていきましょう。

CHAPTER-XI 「NOVA PLINTH」

マークスとノアは諸国を来訪し、
ノヴァ大陸南部の国々に、人間という種の存在を認めるよう協力を仰いでいく。

そしてノヴァ大陸南部18ヵ国との連盟「南ノヴァ連盟」を設立。
連盟国代表たちとメデューサとの会談を行う、
「ノヴァ・サミット」が執り行われることに。

サミット当日。
小さな小競り合いから人種差別の言葉が飛び交い始める。
それらが火種となって大きな騒乱が巻き起ころうとするも――ノアが演説を開始してそれを静止。

些細な違いを持つ人種同士、手を取り合って同じ明日を目指していく。
ノアの真摯な言葉に聴衆は心を動かされ、静かに彼女の演説に耳を傾けていた。

(素晴らしい演説でした)

具体的な方策も提案され、無事ノアはメデューサの同意を取り付ける。
ここに世界の変革はなされた。かに思われたが……

何者かの放った凶弾が、彼女の命を一瞬にして奪っていく。

(なんで彼女がこんな目に……)

最後の言葉を残して力尽きるノア。
傍にいたヴェオの慟哭が、アトラスの空に響いていた……。

悲しすぎますよ……。
なんでいつもこうなってしまうんでしょうか。

まあ平和に終わるわけないとは思ってましたが、まさかノアが殺されるとは……。
というか銃撃ってきたの誰なんでしょう。見当もつかないんですが。

しかしこの会談すらもこんな結末に終わってしまうなんて、
もうこの世界の人類は破滅するしかないですね。
あまりにも愚かすぎる。

CHAPTER-XII 「ATLAS ACADEMIAL FRONTLINE」

東西南北から攻めてくるメデューサの軍勢を迎え撃つソーマたち。
全て防いだかと思いきや、学園の広場にメイナートが現れる。

戦闘に入ったソーマたちは全力で倒しにかかるも、
本気のメイナート相手に苦戦。頼みの綱である銀の弾丸も外してしまった、ソーマ。

ペガサス組のみんなは絶体絶命に陥る。
そこに銃撃を叩き込んで助太刀に入ったのは、

アカデミア司書教諭キャロライナ先生こと――ソーマのマスターであった。

えぇええええええええええええええええええええええ!!!???

いや通信の時と見た目全然違いますよね!?と思ったら、あれは「人形」でしたとさ!
いや、わかるか!w

このゲーム、ユーザーを何回驚かせれば気が済むんでしょう。
けど、キャロライナ先生がマスターならすぐ近くにいたっていうことなので、
使った銀の弾丸をすぐ補充してもらうことで、ソーマは常に3発携帯できたんじゃ……

うん、これあれだ。

にしても、怒涛の情報開示で飽きさせない構成が素晴らしいですね。
いやー、楽しませてもらってますよほんとに。

これだからエロゲは止められないんだよなぁ……。

CHAPTER-XIII 「SECRET MISSION」

東西南北の防衛戦を終えたソーマたちは一息つくも、
カーラからアリアンナの両親が死亡したとの訃報を受ける。

アリアンナはそれを聞いてショックを受けるも、
持ち前の意志の強さですぐに立ち直る――しかし。

彼女はそんな自分に疑問を抱く。
こんな状況なら悲しむのが普通。絶望できない自分はおかしい、と。

そんな思い悩むアリアンナにレイ先生が死亡したという報せが飛び込んでくる。
それが引き金となり、
アリアンナは夢の世界を作り上げ、そこに仲間を閉じ込めて現実逃避してしまう。

アリアンナの鋼のように固い意志が揺らぎを見せるチャプターであり、
ここにきてついに、アリアンナの心の闇が浮き彫りになります。

(仲間想いだった彼女からこんな言葉が出てくるのは辛すぎる……)

いつだって希望を抱いて他者を導く強い意志。
賢者の石を守るため、種の保存のために全力で動くアリアンナは、それを自らの意志ではないと言い張ります。

また、本作初の挿入歌も流れ、演出もかなり気合が入っています――が。
それにしては意外にあっさり終わってしまった感はありますね。

アリアンナは優しいので、仲間との戦闘は向かないということか

夢から覚めたソーマたちがアリアンナの深青の片翼を破壊し、純白の両翼を甦らせる。
ベルカの「スッキリしたのなら良かったわ」というセリフが印象に残りました。

ベルカさん、器がデカすぎるんだよなぁ……w

ともかく、これでアリアンナの気持ちも吹っ切れ、
ソーマたちはいよいよ朔の日を迎えます。

CHAPTER-XIV 「TOTAL ECLIPSE」

学園に残ってバシリスクの相手をするマスターと教師陣、
たった一人でオニキスの輝きを宿してメデューサ一番隊と戦うヴェオ、
教師と教え子の因縁から一騎打ちを繰り広げるレイ先生とメイナート、
鎧をまとった武人キルスティンを食い止めるべく奮闘するベルカ、マークス、メア

と、どの戦いを見ても熱すぎる展開の目白押しでした。

中でもとりわけ熱かったのが、
レイ先生とベルカの意志「アレキサンドライトソード」。
まさかのレイ先生の意志はアレキサンドライトであり、彼もまた剣の道を極めた武人の一人でした。

このレイの極まったアレキサンドライトソードの紫光の導きによって、
ベルカの覚醒へと繋げるシーンがめちゃくちゃ熱い!!!

というか覚醒したベルカがかっこよすぎて、もう身体が震えました……w

(最高にかっこいいベルカさん)

負けるのが嫌いな彼女は、ただ目の前の強敵を倒すために剣を振るう。

己の原点に立ち返った彼女に、アレキサンドライトの輝きが応えるこのシーンは、
もう熱すぎてヤバかったです……。

そしてギメルロードとの決戦に赴くソーマとアリアンナ。
彼の強大すぎる意志の前に倒れる二人だが、
そこに仲間たちが駆けつけ、ギメルを打ち倒す。

ギメルにメアの鎖を繋いで、ソーマたちの想いをギメルに直接伝えようとする――が。
逆にギメルの持つメテオライトから、ソーマたちに意志が流れ込んでくる。
それは「ヴァンパイアの絶滅」を願うヴァンパイアの意志。セシリアの意志であった。

いやーこれはなかなか衝撃ですね。
エピソードχは何なんだろうなーと思ってましたけど、ギメルとセシリアの話だったとは。

ギメルのヴァンパイアを絶滅させるという強い意志は、
一人のヴァンパイアの少女が抱いた、世界の安寧を願う意志であった。

亡きセシリアの意志こそが自らの意志。
立ち上がったギメルは隕星剣に黄金の輝きを宿し、再びソーマたちの前に立ちはだかる。

そんな悲しい背景があったなんて……。
すでに心優しいヴァンパイアがいることを知っていたギメル。
ソーマたちの「ギメルの意志を変化させる」という狙いは、もはや通じません。

(ここに輝いたギメルの意志。彼の説得は生半可なものではありません……)

しかしソーマたちは諦めない。
絆での説得はもはや不可能。
ならば、彼らの意志の力でギメルの意志をねじ伏せるまで。

アリアンナがその手に抱いた亡きシャーロット先生の意志
「閃電する螺旋風(トルマリントルネイド)」をギメルに叩きつける……!

いやー熱いですね!
無限の発電機関とかはちょっとよくわからなかったですけど、
盛り上がればそれでいいんですよw

そしてヴェオがとどめを刺すことでついにギメルが倒れる。
ようやくこの長き戦いに終止符が打たれたかに思われた――が。

ここで、今まで謎だったケイトが実は500年前のエウリュアレであったことが発覚。
賢者の石を破壊したエウリュアレは漁夫の利を得る形で、ヴァンパイアを滅ぼそうとします。

今まで存在感の薄かったケイトはまさかのラスボスポジションでした。
いきなり現れて好き放題するとか、500年前の人物たちってロクなヤツがいませんね。

そしてエウリュアレとのラスト戦闘。
地上のヒトたちに死をもたらしてその遺志を扱うことで戦力を増大させるという、
外道中の外道ムーブをかましてくるエウリュアレ。

世界に残るのは自分だけでいいという理由で、
この星の生物全てを滅そうとする。

そんな狂った論理をかざすエウリュアレをソーマたちは黙って見過ごすはずがなく。
激闘の末にアリアンナが自らの身を挺して、エウリュアレを封じ込める形で幕を閉じる。

この終わり方は悲しいですが、
いくら滅しても蘇ってくるエウリュアレを倒すにはこの方法しかなかったのかもしれません……。

アリアンナが消滅し、そのままEDを迎えて終了と思いきや、
EDの途中でひびが入って新たな展開に突入します。

時空を超えてエウリュアレとの戦闘に舞い戻ったアリアンナ!
あらゆる事物や理を超越し、「神」となったアリアンナはソーマたちを超絶強化!!
反対にエウリュアレを弱体化させ、ボコボコにしたあげく消滅させる!!!

ついでにヴァンパイアは人間の血を美味しくないと感じるように変更。当然日光も克服!
そして卒業式をみんな笑顔で迎えられました!! 

~Fin.~

……あの、これは一体どういう冗談でしょうか?
一応補足しておきますが、
これ私がふざけて書いてるわけじゃなくて、本当にこうなってます。

なんでこんなことしちゃったんでしょうね。
まあ理由は大体想像つきます。

地下深くに広がるアストゥリオスとエウリュアレの意志がせめぎ合っているという、
無駄に広げすぎた設定のせいだと思われます。

話の規模をデカくしすぎて扱い切れなくなった結果、
アリアンナに超常的な力を付与して全てを収めてもらった形です。

要するにライターの都合ですね。
メアのときといい、またやらかしてしまったようです。
最後の最後でやらかしてほしくはなかったんですが……。

道中は熱いシーンが盛りだくさんで夢中で読み進めましたし、
トリックにも驚かされて本当に楽しませてもらいました。

なのに、こんなラストですか……非常に残念です。

ご都合主義的なテキトーハッピーエンドは別に望んでません。

しっかりと地に足のついたラストにしてください。
勝手に神様にならないでください。

ちゃんと「ヒトの力」で解決してください。

(よくねえよ)

エピソード

タイトル画面から選択できる「エピソード」ですが、
要するにエッチシーンを見るモードですね。

本編ではえちちなシーンは一切描かれないので、
こちらで楽しんでくださいということなのでしょう。
CS移植を狙っているんだな? そうだな?

アリアンナのフェラシーンが極めてシコかったですね。
10日で40回オナニーする驚異的な性欲を持つ彼女のフェラチオは最高です。

(もっとしゃぶられちゃう……!)

ふぅ……。

主人公“ソーマ・ジェイス”の感想

「ソーマ・ジェイス。フリギア人。出身は鉱山町メトラ。
革なめし職人の一人息子で、趣味は狩りだけど下手の横好き」

といった嘘プロフィールを語って素性を偽るエージェント。
組織《宵闇連盟》に属しており、アカデミアにはある任務のために潜り込むことになる。

ザックリ言うとこんな感じの人物です。

その正体は、リビュア公国の生き残りの『人間』であり、
ヴァンパイアを強く憎むサファイアの意志の持ち主なんですよね。

彼の特に印象的だったシーンは、
ルビイに唆されてペガサス組の仲間を焼き殺そうとするシーンでしょうか。

仲間に襲い掛かってしまう悲しいシーンではありますが、
同じ人間である私は思わずソーマに同情を寄せてしまいました。
作中で最も引き込まれた名シーンでしたね。

人間のソーマはプレイヤーにとって感情移入しやすい人物であり、
異種族であるヴァンパイアを嫌悪する感情が理解できます。

プレイヤーが親しみを覚えやすい存在である主人公が、
我々と同じ人間であるのは見事な采配と言えるでしょう。

一方、その意志の特性ゆえ使用は限定的。
ファンタジックな世界なのに、
バトルにおいては銃撃での後方支援が主となっているので、
どんどん活躍するような主人公でないのは残念なところ。

コランダムの意志が憎悪として設定されている以上、
憎むべき対象が存在しないと意志は発動しません。

この点は設定上の制約を受けて、
活躍の場が減ってしまったなという印象でした。

ガンガン前線に出るベルカの方がよほど主人公っぽい感じがしましたねw

彼の言動に関しては特に目に付くところもなかったように思うので、
人柄は「比較的良識人」といったところでしょうか。

総評

「ジュエリー・ハーツ・アカデミア -We will wing wonder world-」は、
ヒトの強い意志が宝石となって特殊な能力を行使できる世界での、
種族間の対立と闘争を描いた作品でした。

異世界を舞台に「人種の隔たり」というデリケートなテーマを徹底的に描いた本作のシナリオは、
非常に読み応えがあって夢中でプレイしてしまいました。

敵との熱い戦闘にはハラハラして、仲間との喧嘩バトルに少し悲しくなり、
後半における衝撃的なシーンには度肝を抜かれるエンタメ性の高いシナリオでもありましたね。

戦闘を彩るBGMも非常に高いクオリティを誇っており、
こちらも文句のないデキで素晴らしかったです。

ちなみに非人道的な描写や本能的に嫌悪感を覚えるシーンがあるため、
人によっては見ていて辛くなるかもしれません。
立ち絵のあるキャラが2人も死んだのは結構心にきました……w

一方、ラストに関しては正直不満しかないぐらいの展開で酷かったです。
意味がわからないご都合主義の乱舞は到底看過できないものでした。

ヒトの争いの終着点を「神」に頼って有耶無耶にするのは本当に許せない。
ここは断固として「NO」を突き付けさせていただきます。

あと、テキスト面においては、
難しい単語がそこそこ現れるので若干読みづらいです。

難読の漢字にルビを振っているのは親切ですが、
わざわざルビ振ってまで難しい単語使わなくていいと思います。

例としては、

  • 佩用(はいよう)
  • 軽佻浮薄(けいちょうふはく)
  • 畢竟(ひっきょう)

などでしょうか。

こういった一般的でない単語は読みやすさを損なうので、
理解しやすい単語に変えた方がいいかと。

純文学作品とかならまだしも、これはエロゲなので。
読みやすさって大事です。

ただ、不満点はそれぐらいなので、
総じて評価すると質の高い作品であることは間違いないでしょう。

ファンタジー世界が好きな方、
異能力バトルが好きな方、
エンタメ性の高い作品が好きな方にはぜひプレイしてほしい作品です。

ヒトの意志と意志がぶつかる熱い闘いを、
ぜひその目で見届けてみてください!

(ベルカさんのお尻も、ぜひ見届けましょうね!)

点数

シナリオ 18
(メアのくだりとラスト以外は良かったです)

キャラ 19
(ベルカと、毒舌吐くメアが好きでした)

音楽 20
(音楽は文句なし。戦闘時のBGMはどれも素晴らしいクオリティです)

システム及び演出 15
(解像度がHD止まり、次の選択肢に進む機能なし、ムービー鑑賞機能なし、セーブ枠が少ないなど、
欠点が目立つ仕様です。あと、戦闘時の演出ももう少し頑張ってほしい)

全体の完成度 17
(完成度は高いですが、結末の展開が足を引っ張っていますね)

合計89点です(100点満点中。各項目は20点満点)

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