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【エロゲ感想】クリミナルボーダー 2nd offence(Purple software)

Purple softwareさん作、
『クリミナルボーダー 2nd offence』の感想になります。

『クリミナルボーダー 2nd offence』は2023年5月にPurple softwareから発売されたエロゲです。

本作は『クリミナルボーダー 1st offence』の続編であり、
2人目のヒロイン“勅使河原琴子”にスポットが当たる作品となっております。

※ネタバレ全開ですのでご注意ください。

『クリミナルボーダー 2nd offence』の公式サイトはこちら。

目次

シナリオの感想

シナリオ評価:S

素晴らしい。この一言に尽きますね。

琴子にしっかりスポットを当てたシナリオで、
琴子の心情を丁寧に描きつつ展開していく筆力の高さ。さすがはかずきふみさんです。

憧れだった父の姿は幻だったことに気付かされた琴子。
雨紋会の汚いやり方に嫌悪して樹側に付くまでの過程はかなり自然で納得できました。

あの時の熱くなるシーン、良かったですね。

自分はトラとかライオンが好きなのに、
「パンダが好きな父」のことが好きだったから、パンダの文房具を持っていたわけで。
それだけ好きでかっこいい理想の極道だと思っていたのに、あんなの見せられたらね……心境が変化するのも仕方ないと言うか。

ぜひ樹たちには雨紋会を潰していただきたいです。

ですが雨紋会潰せたとしても、それで終わりではぶっちゃけ味気ないですよね。
そこからどう物語を着地させるのかが本当読めないです。予想が難しいですよ、これは。
このシリーズのラストはかなり気になりますね。

ともあれ、2nd offenceは目立った欠点が見当たらない素晴らしいシナリオだったので、個人的には大満足でした。

終盤の修羅場の緊張感、そこに至るまでの細かな伏線の置き方、回収の綺麗さなど、
総合的に見てかなりレベルの高いシナリオだったかと思います。文句無しのデキでした。

次のメリル編でどう展開していくのか。かなーり気になります。
まあすぐにやりますけどね!
この感想書いてる時点ですでにリリースされていますし、なんなら購入済みなのでインストールするだけです。
寝かせておいた甲斐があったぜ。

以下は簡単なあらすじと私のリアルタイム感想です。
エロゲを楽しむ一人のオタクの騒がしい感想かつ長いので、以下に格納しておきます。

リアルタイム感想(クリックで展開)

2000万稼がないといけなくなった樹たちは、店を経営して大金を稼ぐ手段に打って出ることに。
物件の下見に琴子を同行させ、彼女に仲間意識を持ってもらうように仕向けていく。

1stの続きから静かに始まった感じですね。

琴子とセックスしてビンタされる衝撃の導入はありましたが……どういう流れでああなるんでしょうね。
追いつくまでの過程が気になりますよ、これは。

あと今回は初っ端でOPを流してきましたね。
それとタイトル画面ではなぜかひなの姿が消失していたり、ちらほら前作からの変化を感じます。

樹は辰也を交えて琴子と仕事の打ち合わせを進める。 物件の間取りや部屋の寸法の確認など、電子ドラッグを「レイヴ」と名付けるなど、開店の準備を進めていく樹たち。 そんな中、琴子から「組長に挨拶しろ」とのメッセージが樹に届く。

ヤ○ザの組長に挨拶とか怖すぎるw
琴子は親父さんに何か言われたっぽいですが……もしかして樹の狙いに勘付いたんでしょうか。
にしても、あの辺の人たちって異様に洞察力が鋭いイメージがあります……w

組長に呼び出されてすぐに帰らされた樹は自分が侮られていると感じて憤りを抱く。 琴子も自分のやろうとしているシノギが「ゴッコ遊び」と評されたことに腹を立て、樹に手を組まないかと持ち掛ける。 琴子は組長を見返すため、樹は自身の安全を確保するため、お互いの利害の一致から、二人は協力してシノギを成功させることを約束する……。

いい感じの展開ですね。
琴子が親父さんと東雲のやり取りを盗み聞きしているのはありがちですが、
雨紋会にヘイトを向ける流れとしては比較的スムーズだったかと思います。
展開に無理がなくて良かったです。というか、普通に面白かったですね。

まあひとつ気になる点は、組長は自分の娘が本当にまともな道を歩めると考えているのか、ですね。
「結婚することになれば相手に伝わってしまう。まともな人生を歩むのは最初から無理だ。だから私は外道を行く」と、
琴子は自分の未来をしっかり想像した上で意見を述べているわけですから、彼女の主張の方が筋が通っていて納得できます。

樹も言っていましたが、これはやはり親のエゴってやつなんでしょう。
娘にはまともに育って真っ当な道を歩んでほしいと。
まあそれだったらもっと遠くに置くとか、やり方はいくらでもあるように思えますが。

ともかく、樹の願った展開になりましたね。
ここからどうなっていくのかですよ。面白くなってきました!

店の準備を進めていたところ、雨紋会の幹部である東雲がやってくる。
東雲は以前樹に苦い思いを植え付けたコージを引き連れていた。

コージの更生を楽しまれた琴子は彼の頼みを断ることができずに引き受けるが、
そんな琴子の対応に樹とひなは不満を隠せずにいた……。

流れが悪くなってきましたね。
まさかのコージ再登場。また出てくるとは思いませんでした。海に沈められたんじゃなかったんですねw

樹と琴子の関係性が悪くなったので、組長からすれば狙い通りといったところでしょう。
いやーまんまとやられましたね。

琴子は一樹の信頼を回復するために自らの考えを述べるが、やはり納得はできない樹。 覚悟の違いを感じた琴子はレイヴの視聴をさせてほしいと申し出る。 それはさすがに断った樹だったが、ここで凛からトラブル発生の連絡が入る。 渋りだした出資者を繋ぎとめるため、ライヴのデモンストレーションを行うことに。

なかなかヤバかったですね。

片桐氏の奥さん浮気してて草。
琴子の「DNA検査はした方がいいかもしれませんよ?」が本作のハイライトになりそう。
あの囁きめっちゃ良かったです。

(良い笑顔でとんでもないこと言いますね……w)

片桐の件は落ち着いて新たな出資者も現れるものの、東雲の息がかかった人物のようで樹たちはその対応に手こずる羽目に。
その折、辰也が樹に話をする。
メリルが海外マフィアの一員かもしれないこと、雨紋会はそこからヤクを仕入れて捌くことに必死なこと。
東雲の本当の狙いは店や電子ドラッグではなく、パパ活の客かもしれないということ。

それを凛に報告すると、凛は「琴子を無理やりでもこちら側に付ける必要がある」と言う。
いよいよ手段を選んでいられなくなった樹は、琴子を犯して脅してこちら側に引き込むことに……。

いやー厳しい展開になってきましたね。
東雲の狙いは「なるほどなー」って感じでした。確かにそれは合点がいきますなと。
てか辰也めっちゃ頭良いw

この先で琴子とセックスしてビンタされる冒頭のシーンに繋がるんでしょうか。
物語もいよいよ佳境に近づいてきている感じがしますね。

そして琴子を呼び出して動画を見せた樹。 琴子は怒って帰るも、待ち伏せしていたひなと話すことで、樹が実はレイヴを見せていなかったことを知る。 ただの卑猥な動画を見せられただけで樹を煽ってしまい、結果として事に及んでしまったのだという。 ひなに自分の弱さを指摘された琴子は、それと向き合わなければならないと決意する……。

ここはなかなか見応えがありましたね。
雨紋会がヤクを扱っていることを明かすところからその顛末まで、目が離せなかったです。
今のところ物語的に一番面白いシーンでした。

レイヴを見せなかったのはなんとも樹らしいというか。主人公って感じですな。

それにしてもこのシーンはあれですね、樹とひなの信頼の強さが感じられて良かったです。

自分の内臓売り飛ばされるより「ひなが風俗に落とされる方が嫌だ」と考える樹と、
「樹に酷いことしたら許さない」と琴子に言い放つひな。

1作目の修羅場をくぐり抜けたからこその、2作目のこの2人の関係性があるんですよね。
樹とひなの結束というか、絆の強さを感じられて良かったです。
2ndは琴子がメインですけど、こういうところもちゃんと描いてきているのはさすがだなと思いました。

翌日、樹の元に琴子がやってくる。 レイヴを見せていなかったことを知った琴子は樹に今度こそレイヴを見せろという。

すいません、女性に使う言葉として間違っているのは承知していますが言わせてください。

琴子さん、急に男らしくなりましたね!
「今度こそやり遂げてください」って言ったときのあの目、完全に据わってましたよ!

それでライヴを見せた結果、琴子の隠された性癖が露になります。

そう、琴子は加害性癖の持ち主だったのです。

これは草でしょ。エッチシーンなのにめっちゃ笑ってしまいました。
ここにきてヤ○ザの娘らしさ全開の性癖がオープンになるとは……w

いや、良かったですねこのシーン。なかなか面白いサプライズでした。
にしても本当樹はとんでもないものを作ってしまったなぁ……w

この一件でレイヴの商品価値を認めた琴子は信頼回復の第一歩として、自ら出資すると宣言。

これでようやく琴子がこちら側に付いてくれた感じでしょうか。
過程は結構長くて山場までが少しありましたけど、その分彼女の心の動きや弱さをしっかり描けていたのが良かったですね。
展開も特に無理やりな感じがしなかったので、普通に楽しめました。

さすがかずきふみさんですね。
天使☆騒々の来海√でも思いましたけど、話書くの本当お上手ですわ。

琴子は店に対する東雲の介入を排除するため、それなりの結果を出して父を説得しなければならないと言う。 そのためにはさらに多くのお金を集める必要がある。 お金を集めるためには、出資者に実際にレイヴを体験してもらうことでレイヴへの期待値を高めなければならない。そのために試写会を開くと言う。 琴子の提案に賛同した樹たちはその方向性で動くことになる。

琴子がこちら側に付いてくれたことで、ようやく光明が差してきましたね。
彼女の鋭い意見には思わず頷いてしまいましたよ。

というかあれですね、この作品要所で急にキャラの頭が良くなるような気がしますw
東雲の狙いに気付いた辰也くんとかまさにそうですよね。
まあ琴子さんに関しては背水というか、覚悟を決めたので頭が回るようになったとかそういう理由もあるかもしれませんけども。

後半のタバコのシーンは良かったですね。
2人のタバコを吸うCGは微妙に哀愁漂う感じで、雰囲気出ていたと思います。

雨紋会がヤクを扱っていることに彼女は薄っすら気付いていたこともここで明かされましたね。

あと、琴子とメリルがお互いに人質になっているというのが盲点で、興味深い推察でした。

琴子の「パートナーだと思っている」という発言に対してメリルは特に反応を示しません。
「二人の関係が実はドライなものかもしれない」と匂わせていたのが印象的でしたね。

琴子とひなは樹との関係に対するわだかまりをなくすため、3Pする。 そして琴子は事業計画の書類を父に見せ、東雲を排除してもらうよう依頼。父はそれを承諾する。 上手くことが運んで順調に準備が進む一行であったが、自らの立場がどんどん危うくなっていくコージは樹への憎しみを募らせていた……。

3Pは笑いました。終わった後の琴子とひなが牽制しあってるのも面白かったです。

最後のコージはとにかく不穏ですね。逆恨みも甚だしいですが、まあ彼はバカなので仕方ないです。
さて、ここから何が起こるのかですね……。

コージが執拗に「店の電子ロックを解除する方法」を聞いてまわっているとの報せを受ける樹。
店内にはヤクが隠されているようで、その回収に躍起になっていたという。店の中を確認しようと樹と琴子は出向くも、そこにはコージが待機しており。

ヤクを摂取してラリったコージは二人を殺そうとするも、樹が機転を利かせてレイヴ改良中にできた失敗作を見せて撃退……したかに思えたが、階段から足を踏み外して落下したコージは死亡してしまう。琴子はすぐに東雲を呼んでコージの死体を処理させる。

同時に「この落とし前をどうつけるのか」厳しく問いただすも、東雲は彼女の追及をかわしてその場を去る。
事態は一段落したものの、未だ落ち着きを取り戻せない樹は琴子にレイヴを見せられて高揚状態になってしまう……。

いやー怒涛の展開ですね。
コージが刃物を向けてきて一段落するまで、緊張感が半端ないです。嫌な汗をかかされましたw

樹と琴子が二人だけでお店に行くのも無理のない理由、説明がされていたので、ここも上手かったですよね。
描写が不自然にならないように配慮してくれている印象です。
その上で見せ場もかなり面白いので、非常にレベルが高いライティングです。

加えて東雲が言っていた「回収」だったり、コージがやたらと無口なことだったりの伏線も回収されて、
読んでいて非常に気持ち良かったです。いや、話書くの本当お上手ですわ(2回目)

この後にすぐエッチシーンをぶち込んでくるのは少し笑ってしまいましたが……w
修羅場の後にエッチシーン入れられても、気持ちが追いつきませんてw

(これはなくてもよかったかなーと)

琴子の父とコージの件について話した結果、樹は「辰也の親父の借金をチャラにする」という要求を通すことに成功する。 琴子はそのときの様子を見て、「雨紋会を潰す」という決意を固める。 ひとりの若者の死をなんとも思っていない父を「邪悪」だと一蹴し、樹と共に歩んでいくことを誓う。

ここは良いシーンでしたね。
辰也との友情がさらに強固なものになって、琴子との信頼も揺るぎないものになりました。
共通の敵を見据えることで、仲間との結束が強くなっていく。

「こういうの好きだろ?」と問い掛けられているかのようです。

いや、本当にね……

大好きですよ、こういうの。

1stの最後でワクワクしたあの感情、また抱かされてしまいました。
我々のようなノベルゲーマーが好んでいるものをよくご存知で。いいぞ、もっとやれ。

メリルがその件を東雲に報告した結果、東雲が何やらモーションをかけてきそうな感じですが。
これは多分、次の3rd offenceでやるんでしょうね。
何してくるのか全然わかんないですが、今から楽しみで仕方ないです。

そして店は無事にオープン。
まだまだ苦難は続きそうですが、自分たちの店を構えて新たに琴子を迎えたことで樹パーティはかなり強化されました。
ここから東雲とどうやり合っていくのか。さらに目が離せなくなってきましたね。

(イッキくん、少しずつオシャレになってきてるの地味に面白い)

総評

『クリミナルボーダー 2nd offence』は組長の娘である琴子を引き入れ、
雨紋会を潰すための足掛かりとなる店を構えるお話でした。

ヤ○ザに対して強気に出る樹の成長が伺えるお話でもありましたね。

素直に良い続編……どころかぶっちゃけ想像以上のデキで、この先の期待がさらに高まりました。

9-nine-の感想でも同じこと言っていた気がしますが――
かずきふみさん、分作のシナリオ書くの上手すぎませんか?

9-nine-で培ったノウハウも活かしてそうで、さらに構成力が上がっている気がします。

クリミナルボーダーは「分作・ライターがかずきふみさん・ディレクターが小梅蓮さん」と、
9-nine-と被ってる要素が多すぎるのでどうしても比較してしまいますが、9-nine-と遜色ないぐらい面白いです。
まだプレイしていない方はぜひ手に取ってほしいなと思いますね。

分作は先がすぐに読めない点がもどかしいですが、
定期的に楽しみが供給される販売形態って感じで、個人的には悪くないなと思っています。
もちろん作品が面白いことは前提ですけどねw

さて、次のメリル編こと3rd offenceはすでにリリースされているので、続けてやっていきたいと思います。

それでは『クリミナルボーダー 3rd offence』の感想でお会いしましょう!

点数

シナリオ 20
(超面白かったです。夢中で読み進めてしまいました)

キャラ 16
(琴子のキャラ造形はよくできていましたが、私の好みではなかったかな。
全然嫌いとかではないです)

音楽 16
(BGMは前作から変化なし。OPかっこよかったです)

システム及び演出 18
(前作から変化なし。見落としていたらごめんなさい)

全体の完成度 20
(琴子にスポットを当てつつしっかり面白いシナリオ、話の盛り上げ方、伏線の置き方、回収の仕方、
次作への繋ぎなどの全てが高水準。完璧に近い完成度ではないかなと)

合計90点です(100点満点中。各項目は20点満点)

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おまけ

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