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【エロゲ感想】クリミナルボーダー life sentence(Purple software)

Purple softwareさん作『クリミナルボーダー life sentence』の感想になります。

『クリミナルボーダー life sentence』は2024年5月にPurple softwareから発売されたエロゲです。

本作は『クリミナルボーダー 3rd offence』の続編であり、
最後のヒロイン“春夏冬凛”にスポットが当たる作品となっております。

待ちに待った最終巻です。期待しておりますよ!

※ネタバレ全開ですのでご注意ください。

『クリミナルボーダー life sentence』公式サイト

目次

シナリオの感想

シナリオ評価:A

全体的には良かったと思います。

ひなの死に囚われている樹と辰也はどうなってしまうのか。
表に出てきた凛は店を上手く回せるのか。

見所しかない感じで一気にプレイしてしまいましたね。

中盤で辰也が裏切ったのは怒りよりも悲しみがすごくて「お前、お前っ……!」となりましたけど、
後になって「いや、辰也が裏切るわけない。俺たちの辰也を信じるんだ!」と思い直して、彼の動向を冷静に観察していました。

そしたらやはり、やはりですよ。やってくれましたね、辰也は!

©Purple software

しかもこれ、3rdの東雲のセリフ「お前、舐めてたろ」に対する樹の回答となっていて、超胸が熱くなりました。
やってくれるぜ、かずきふみさんは!

いやーもうlife sentenceはこのシーンに全部持っていかれましたね。

途中の凜と樹のドラッグ&レイヴ漬けは地味に長くてまあまあ辛かったんですけど、
必ず逆転があると信じていたので、なんとか耐えられましたw

樹と辰也は色々なものを犠牲にしてしまいましたが、
汚い大人たちを無事、自分たちの手で叩き潰すことに成功しました。

ケツの青いガキが悪い大人に一矢報いる。

中高生の頃に誰もが抱く夢想を、本作は見事に形にしてくれましたね。
皮肉でもなんでもなく、純粋に見ていて痛快で面白かったです。

ただ、オチに関しては正直無難ではあったので、題材的にもう少し尖った結末でも良かったかな?とは思いました。

まあ3rdの時点で攻めすぎていたので逆に最後は丸くしたのかもしれませんけども、
この作品ならではの最後というか、刺激的な結末を期待していたのも私の正直な気持ちです。

まあでも見たいものは見れたので、総合的には満足です!

……にしてもクリミナルボーダーは、樹と辰也の友情物語だったな……w

総評

『クリミナルボーダー life sentence』はクリミナルボーダーシリーズの最終巻でした。

なかなか山を作るのが難しそうなラストシナリオでしたが、さすがはかずきふみさん。
見所満載で読む手が止まりませんでした。

辰也が裏切ったのは薄々ブラフだと勘付いていても、動揺せずにはいられませんでしたよ。
まあ上で述べたようにそれは策略で、しっかり組長を○ってくれたので安心しましたが。

ひなを殺した人間への復讐もきっちり果たされていて良かったです。
吾郎だけでなくブラッドまで自ら手を下したのは徹底していて、樹の深い憎悪を感じました。

また凛の知られざる樹への本音がしっかり描かれていたのも良かったです。
「幼い頃の二人だけの思い出」や「実は樹のことを悪く思ってなかった」などは王道ですけど、胸にきますね。

あと凛が「自分はクソ雑魚メンタルだ」と打ち明けるところは笑いました。
こういう本音でぶつかってくる子は大好きです。

©Purple software

一方で気になったところは2点あって、

1点目は「ルカが樹に妙に協力的なところ」ですね

彼女がいなければ樹たちの復讐は成し得なかったわけですが、
逆に「彼女が、樹たちが復讐を成すための道具であった」とも言えます。

構造的に分析すればルカは便利要員という扱いになっていた気がして、そこは少し引っかかりますね。
雨紋会と同じレベルのパワーバランスを持つ集団が、シナリオ上必要だったというか。

まあそれだけのために組織が出張ってきたわけではないのは、
最初から登場しているメリルの存在で否定できるんですけども。

有り体に言えば、ルカは樹たちの寿命を延ばすご都合主義的存在になっていた節は正直あったかなと。

あとルカの声優さんもなんかしっくりこなかったですね。

歩サラさんはベテランなので演技力に関しては全く問題ないですが、外国人の声としてはミスマッチかと。
もっとクールな声質をお持ちの方だと良かった気がします。

©Purple software

2点目は「締め方」ですね。

これはこれで悪くない気もしますが、もっと攻めた締め方でも良かったかなと。

3rdでヒロイン死んでますからね。
「復讐を果たして、主人公たち普通に生きてますEND」はちょっとヌルいかと。

胸くそ悪い最後はあまり見たくはないですが、凛以外全員死亡みたいなENDがあってもおかしくないかなとは思いました。
というか最初の演出がそれを示唆する感じなので、「え、これ凛以外全員死ぬ……?」とか思ってましたからねw

かなり平和に締めるのでそこはなんか疑問というか、やや釈然としないところはあります。

そんな感じの総評でした。

クリミナルボーダー、1stからプレイしてきましたが追って良かった作品でした。
4作で綺麗に起承転結を描いていて素晴らしかったですね。

次がどうなるかワクワクしながら待つあの感覚、『9-nine-』を追っていた時のあの気持ちが甦ってくるようでした。
作品のデキが良くないとこうはならないと思うので、クリミナルボーダーは面白い作品だったと言えますね。

Purple softwareさん、長い間楽しませていただきありがとうございます。

本感想をご覧になっているみなさんも、最後まで読んでいただきありがとうございました!

にしてもこのメリル、可愛すぎる。©Purple software

点数

クリミナルボーダー life sentence
シナリオ17
キャラ16
音楽16
システム・演出18
全体の完成度19
合計 86点 (各項目は20点満点)

おまけ

マスターアップイラスト

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