ぱれっとさん作「9-nine- ここのつここのかここのいろ 」の感想になります。
本作はロープライスの分割作品「9-nine-シリーズ」の一作目であり、
ヒロインの一人「九條都」にスポットが当たっております。
ぱれっとさんの作品は「恋がさくころ桜どき」のみプレイ済みです。
※ネタバレ全開ですのでご注意ください。
「9-nine-シリーズ」のネタバレ無しレビューはこちらのサイトに掲載しております。
「9-nine- ここのつここのかここのいろ」公式サイトはこちら。
シナリオの感想
1週目
なんか炎が燃え広がって、訳分からんまま都ちゃんが超能力で火を消したところまで。
すいません、意味がわからない・・・w
まあこれから都ちゃんが全部説明してくれるんですよね。知ってます。
というか「炎、紋様、超能力、人外生物」って・・・めっちゃ厨二ですね!
でもこれは中々面白いかもです。訳わかりませんけどなんだかんだ先が気になるので。
とりあえず都ちゃんの説明を聞きたいと思います。
超能力を使える道具、アーティファクトが異世界から流出した模様。
で、そのアーティファクトを使った何者かによって石化事件が引き起こされたようなので、
翔と都はその犯人捜しに乗り出すことになります。
また同時にアーティファクトの回収を目的とする異世界の住人、「ソフィーティア」と協力関係に。
簡単に纏めるとこんな感じでしょうか。
超常現象に対する呑みこみが早すぎるとか、都がソフィーティアを全く疑ってなさそうなところとかが気になりますが、
ここまでのシナリオはなかなか面白いですね。
もうなんかあらゆる要素が完全に厨二ですけど、厨二展開自体は嫌いではないので特に問題はないですねw
つばすさんの絵柄と物語の題材が噛み合っていない気はしますが・・・w
まあつばすさんの絵は最高なので気にしないことにしましょう!
ストーリーはこの後どうなるのか。ここから先の展開にも期待です。
ここから先はいつの間にか仲間に加わっていた天とともに都ちゃんのハンバーグを楽しみつつ、
エデンの女王に魅了されかけたり、パフェクイーンにメンチ切られたりします。
私にもハンバーグ作って下さい都ちゃん。私ハンバーグ好きですよ?
冗談はさておき、他のアーティファクトユーザーが2人ほど出てきましたね。
コウサカハルカとユウキノアちゃんでしたっけ。3作目と4作目のヒロインたちですね(
どうでもいいですけどハルカちゃんのボイスがすげえ「M・A・O」さんっぽい・・・w
ノアちゃんのボイスは夏和小さん。リドルジョーカーの千咲ちゃんの人ですね。演技力とても高いです。
しかし魔眼持ちは一体誰なんでしょうねー。特に根拠はないですけど与一とか怪しい気がしますね。特に根拠はないですけど。
都ちゃんは翔の記憶を奪うも、その記憶を通してとある事実を知ってしまう。
動揺した都は翔と距離を置くようになってしまいます。
一人で魔眼ユーザー探しを続ける都。
都が距離を置く理由にようやく気付いた翔だが、ときすでに遅し。
一瞬の閃きから彼女の元に辿り着くも、そこにいた都は無惨にも石化し、倒れていたのだった・・・。
まさか一周目強制バッドエンドとは・・・。
こういうの精神的なダメージが半端ないのでやめて下さいほんとに・・・。
都ちゃんに手を出しやがった魔眼野郎、絶対に許さないからな!
2週目
ところどころ選択肢が追加されています。
良さげな選択肢を選びつつ、告白のシーンまで進めました。
・・・いやーめちゃくちゃ良かったです、この告白のシーン。
翔が一方的に喋って帰ろうとした矢先、手をギュっと握って引きとめる都ちゃんが最高でした。
なんていうか初々しいですよね。若者同士のこの不器用なやり取り。
両想いなのになかなかくっつけないもどかしさといいますか。
そういったものがよく描けていたと思います!
あと「待ち合わせ→引きとめ→お互い向かい合う」という一連の流れにおいて、
各場面毎にCGを差し込んでいく演出も非常に素晴らしい。
重要なシーンで惜しげもなくCGを使用していくスタイル。大好きです。
晴れて二人は恋人同士に。
イチャイチャしていたところにソフィーが現れ、
「違う枝の都死んでたから気を付けろよー」的なことを言って消えます。
枝というのは簡単に言うと、シュタゲでいう世界線みたいなものでしょうか。世界線がわからない人はググってね(
ソフィーは世界線すらも飛び越えることができるそうです。これかなりせこいですねw
都の死の凄惨さは私も実感したので、一周目強制バッドエンドの意味はちゃんとあったようです。
そして二人はセックスします。
都のセリフ「死んでしまったら遅すぎる」が印象に残りました。
ほんとその通りですよね・・・。
ここから先はラストまで一気に。
魔眼のユーザーは誰なのか。少しずつ情報を集め、夜の神社にてついに魔眼持ちと決戦か・・・?
というところで、石化した人間を見つける。
遺書によるとどうやらこいつが魔眼持ちだったらしい、ということで。
そしてエピローグにて、サイレンの響き渡る街を見降ろすフードの女。
その女の顔にはまるで見せつけるかのようにスティグマが浮かび上がっていた・・・。
というところで終わりです。
はい、これで終わりなんです。なんでしょうね、この猛烈な消化不良感。
というか結局何も解決しないまま次作にマル投げするとは・・・。
公式サイトの説明によると、
「一つ一つのストーリーは独立しており単体でも楽しめる作品となっている」
とのことですが、いやーこれは楽しめませんよ・・・w
というかラストで「to be continued」って言っちゃってますしね。
もう少しラストなんとかならなかったのでしょうか・・・。
いよいよクライマックスと盛り上がってきたところで、いきなりしょうもない幕引きで終わるのはどうかと思いました。
拍子抜けというか、正直言って残念でした。
ヒロイン“九條都”の感想
可愛いです。とても可愛い。
ハンバーグ作ってくれるCGがすごい好きです。私にも作って下さい(
一周目で突っ走って死んでしまったときは「おいおい・・・」と思ってしまったものの、
基本的にはとても良い子です。
金持ちお嬢様なのにとても庶民派な女の子。
そこそこありがちな設定ですけど、嫌みを感じさせないのは都ちゃんの人徳さながらでしょうか。
翔とくっついた後のシステムボイスがとても可愛かったです。
主人公“新海翔”の感想
割と普通の主人公。
ですが、決めるときはちゃんと決めてくれるので安心感があります。
また自分の立ち位置を弁えて行動できているのは立派ですね。簡単そうでなかなかできないこと。
・・・以上です。他に特筆すべき点は特にないかなw
総評
9-nine-シリーズ一作目、ヒロインの一人「九條都」にスポットを当てた本作。
「超能力、紋様、所有権、アーティファクト、謎の連続殺人事件」など、思春期の若者がウキウキするような厨二要素が満載です。
連続石化事件の犯人を追うという、つばすさんの可愛らしい絵柄に反したダークなシナリオはなかなか面白かったです。
ただ厨二要素が苦手な方にはちょっと辛いシナリオかもしれません。
終盤クライマックスまではかなり面白く、ラストの盛り上がりに期待していたのですが・・・。
上でも述べたように肝心のシナリオは未解決であり、次作へと投げた形になってしまっているのは大きなマイナスポイント。
何かしらの決着を描いてほしかったのが正直な感想です。
シナリオ以外の部分はとてもクオリティが高く、3000円のロープライス商品とは思えない出来。
和泉つばすさんの描くキャラクターは最高ですし、音楽も一定以上の水準を誇っています。
グラフィックも申し分のない美麗さで、演出面においても満足のいく仕上がりになっております。
特にCGは全体的に良かったですね。構図やシチュエーションがぐっとくるものが多く、その辺りはとても満足できました。
シナリオのラストさえきっちり描けていれば、かなりの良作になりえた作品だったと思います。
それ以外の部分の完成度が高いので、ここは本当に惜しかったです。
点数
シナリオ 12
(竜頭蛇尾といいますか、ラストがダメなのでこの点数に)
キャラ 16
(キャラはみんな良い感じ。CV沢澤さんの天が一番お気に入り)
音楽 16
(「can’t wait daybreak」がかっこよくて好きです)
システム及び演出 18
(全体的に優秀です。選択肢スキップはとても便利。
演出も素晴らしいですね。システムボイスが切り替わる点やCGの挿入タイミングは最高でした)
全体の完成度 15
(基本的に完成度は高いですが、シナリオが未解決のためやや厳し目の評価です)
合計77点です(100点満点中。各項目は20点満点)
商品リンク
「9-nine-(全年齢コンプリートパッケージ)」は、
9-nine-の「全4章+新章」をまとめたコンプリートパッケージとなっているのですが、
コンプリートパッケージ版は全年齢対象となっており、エッチシーンがありません。
18禁バージョンのコンプリート版は残念ながらリリースされていないため、
エッチシーンが見たい方は単品で4章+新章を購入する必要があります。
全年齢対象のコンプリート版は解像度がフルHDに引き上げられているなど、メリットもあります。
ただ、エッチシーンの有無は重要だと思いますので、その点だけご注意ください。
こちらの単品リンクは18禁バージョンとなります。
エッチシーンを求める方はこちらからどうぞ!(クリック、タップで開閉します)
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